みなさんこんにちは
今回は太陽光発電に関係して4つの小テーマについてメールします。
第1.太陽光発電の推進
太陽光発電に対する住民の関心
HICPM近畿支部と緑の工務店連合による「太陽光発電の可能性と真の省エネを考える市民の集い」が4月18日に、堺市の後援を受けて堺市の新事業創造センターで開催され、私も講師として出席しました。緑の工務店連合の働きかけもあって40名余の参加者があり、太陽光発電に対する関心が、ある程度の高さに盛り上がりつつあることを感じました。
堺市は、シャープの太陽光発電関係の製品を同市で集約的に生産することもあって、太陽光発電に力を入れているということでした。太陽光発電は、G20でもCO2削減の大きな手段として、世界的に取り組まれることになって、人類にとって地球環境という視点で、太陽光発電を積極的に進めることに反対する理由は全くありません。
ブッシュ政権と基本的に同じ日本政府の対応
政府自体も諸手を挙げて賛成しているように宣伝していますが、その本音は、「賛成の反対なのだ」と天才バカボンのようなことをやっているのです。その理屈は、「電力会社の利益を優先する範囲でしかCO2問題に取り組まない」と米国のブッシュ政権時代の対応(人類の利益より、当面の企業の利益優先)と基本的に変わっていません。つまり、国民が太陽光発電に取り組んで、余剰の電力の買い上げを最大にすることは、電力会社の利益になるとはいえないのです。
国際的にCO2削減目標の範囲で太陽光発電を進めることは、国際政治上の取引としてやっても、それは電力会社の経営を守るという枠を超えては実施しないというものだからです。
太陽光発電と対立する政府の違反規制緩和政策
太陽光発電を手放しに推進することが、都市のどこでも出来るかのような錯覚を、政府はばら撒いていますが、現実の都市は、その環境を保障できないのが現状です。それは小泉内閣時代の不良債権を良債権にするマジックとして、都市計画法違反の容積率と建築物の高さの緩和を、特定行政庁の権限でやることで、都市計画が守られなくなったからです。
その結果、都市計画決定どおりであれば、太陽光発電が出来た住宅に、太陽光が計画通り当たらないという社会問題が発生しています。これまでの、日照問題、ビル風問題、眺望問題など都市計画違反の総合設計制度の運用により、都市計画を信頼して生活してきた人々の権利は大きく侵害されてきました。太陽光発電の問題は、これらの問題と全く同じ問題を抱えています。
太陽光発電の環境条件:熱の「3つの特性」の理解
今回の集会に参加してみて、太陽光発電を普及するために、政府は必要な環境整備を全くやっていないことが明らかになったように思われます。太陽光発電機と言う設備を付けるという生産業者の工事普及を促進しようとするだけで、太陽光発電を受け入れる国民に、如何にしてエネルギー使用を少なくするかという全体計画を示さないで取り組んでも、太陽光発電装置がたくさん売れて、政府が一定のCO2削減が出来たという公式発表をするだけに終わるのではないか、というようにも思われます。
消費者にとって感心のある住宅に関する「熱の流出入」には、輻射、対流、伝導の3種があり、それらの対策は3種類でそれぞれ違っており、熱への取り組みも違うことになります。この3種類の熱に対する取り組みの技術も非常に貧しい状態で、熱に対する対策と切り離して、電力の需給という観点を、単に、「売電による太陽光発電投資の回収」といった問題に歪曲する取り組みは、国民の住生活を棚上げして、電気事業に問題をすり替えているのではないかと言う気がします。
熱知識、熱理論、熱対策のABC
隙間風対策は、「重力喚起」による対流の問題です。輻射熱は、真空空間を飛んでいきますし、物質を貫通して流出入もします。熱伝導は、熱が物質を伝導・伝達する方法で、空気もその物質に入ります。この3種の熱の流出入のうち、対流と伝導は、空気温度と物質の温度を計測することできますが、輻射に関しては現在のところ、まだ、計測的にも計画に乗せるところまで行っていないようです。
しかし、経験と実験に基づき、窓のロウE-ガラスや、屋根下地のアルミシートのような魔法瓶の理屈を応用した建材も登場しています。
変幻自在の熱の移動形態(輻射、対流、伝導)
発泡ウレタン、スタイルフォームといった材料は伝導に対する材料で、輻射熱については有効ではありません。現場発泡材は、機密性を高めるため、隙間風による住宅の改善には有効です。
熱自体は受熱した物質を介して、再びその材料から相互に、輻射熱、対流熱、伝導熱という3種の熱の形態を採って、輻射、対流、伝導という方法に形を変化させるので、3種の熱を夫々独立した熱として切り離して扱うことは正しい扱いではありません。
しかし、現時点では、条件によりこれら3種の熱が自由に変化していることを、熱計算に入れることはできていません。このような熱理論と熱対策のABCすら、日本の住宅産業の共通の知識や技術になっていないのです。
太陽光発電だけを切り離すことは間違い:都市計画との関係
しかも、同じようにこれらの材料を使っても、使い方によって、結露問題の発生や、木材の腐蝕問題の発生の仕方が違います。住宅としての熱問題は、湿気と空気と両方の問題と関係するため、太陽光発電の問題を本当に正しく、消費者の個人的な住生活に有効に取り入れるためには、住宅の熱環境、空気環境、湿気環境と総合的に取り組まれなければ、意味がありません。
折角、熱エネルギーとして、自宅での発電を利用できても、住宅としての熱の流出入において有効に利用できなければ、太陽光発電で生まれた利益は、有効に活かされず、減衰することになるからです。
第2.政府自身による政府立法の法律蹂躙の事実
(都市計画法と建築基準法)
都市計画決定と矛盾するような建築許可を、特定行政庁の権限で、建築基準法行政として出来るということは、都市計画法と建築基準法の理屈として不可能なことです。その理屈を簡単に説明しましょう。
(1)民法上の規定
「土地の所有権が、その上下に及ぶ」という民法第207条の規定は、すでに古代ローマ法にもあり、それが日本における憲法の財産権の保護の根拠であることも事実です。
土地の所有権として私有財産とされている部分を、光、空気、水、電磁波、熱、鳥、昆虫など森羅万象全てが、敷地の境界線を無視して通過しています。つまり、都市空間は社会的に利用されていて、そこにおける所有権を排他独占的に主張することは出来ないのです。
そこで民法では、「法律で特別の定めがない限り」と言う条件を土地の所有権に付けているのです。
(2)計画公権
つまり、都市における都市空間利用に関しては、社会的に「公共性の認められる利用」に、社会的にコンセンサスの出来た内容に関して、「都市計画決定」と言う一種の立法行為を、都市計画法に定める手続きにより行い、都市計画決定した内容に関しては公共性がある(強制権が付与できる「計画公権」)として、都市計画決定の範囲での自由を認めています。
(3) 建築基準法第3章の公共性の根拠
実は、建築基準法第3章「集団規定」の強制権は、この都市計画決定による「計画公権」を背景にするものです。建築基準法第3章の中の特定行政庁ができる例外許可の規定は、都市計画決定の範囲は広く、個別のケースで土地条件等により若干修正した方が、都市計画決定の趣旨を生かすことが出来る場合のみ、例外許可が出来ることになっています。
その場合も、建築審査会同意や、関係権利者聴聞等が条件になっています。
(4)都市計画決定に違反した特定行政庁の許可は無効
小泉内閣による規制緩和のように、都市計画決定と矛盾した規制緩和を特定行政庁が行なうことには、都市計画法と建築基準法との法律の関係上、特定行政庁の許可単独での公共性を与える根拠がないのです。
よって、「都市計画決定に違反した特定行政庁の許可」には、全く公共性がなく、都市計画法に優先する許可とすることはできません。
第3.太陽光発電装置を設置した後における都市計画法の違反による問題
(1)アパートマンションによる太陽光収奪
現在、1戸建て住宅地にアパートマンションが建設されることによる環境問題の中で、最も悪質な例は、東京都渋谷区鶯谷で住友不動産が建設している都市再開発です。都市計画法による地域地区では、低層住宅以外は建築してはいけないとされている第2種低層住居専用地域が決定されているとろなのです。
そこに住友不動産が、高さ20mの共同住宅を、容積率500%(実質)で建てることを総合設計制度で申請をし、特定行政庁(渋谷区長)は許可を出しているのです。
そのため、開発地周辺住民は大きな環境悪化の不利益を受けることになりました。現在、隣接地の住宅には太陽光発電は設置されていませんが、このような都市計画を蹂躙する開発が当然のように実施されるとすると、太陽光発電は怖くて取り組めなくなります。
(2)法律違反は行政が幇助
しかも、この事件における開発許可自体は、都市計画法第33条(開発許可の条件)に違反していても、都市計画法上は東京都知事以外にはできない許可を、違法な許可を渋谷区長に出させました。その上、開発許可に係る工事が完了していない(完了公告以前)と言う敷地条件で、確認申請書に記載した条件を満足しておらず、違反の確認処分がなされたにも拘らず、法律に違反した建築の工事着工が認められているのです。
それらの行政処分に対する不服審査請求が、開発許可、建築確認のいずれにも出されましたが、開発審査会、建築審査会のいずれもが、処分庁の処分どおりでよいという判断をしたのです。
(3)護送船団犯罪集団
要するに、首都東京都では、法律蹂躙が日常茶飯事で行なわれているのです。開発業者が違反をする理由は、ただ一つ、不正利益を手に入れるためです。不正利益を得ている業者に行政が便宜を与えることで、都は税収増を期待し、国や都のOBを不正利益を上げているところや、そこから会費を納付させている外郭団体に就職させてきました。これが石原都政の実態なのです。
第4.おまけの話(漢字検定協会汚職)
なぜ、漢字検定協会問題が大きな問題になったのかについて、株式会社でやっていれば問題がないのにと不思議に思った人がたくさんいると思います。一つは官僚のやっかみです。文部科学省関係の外郭団体は、その他の官庁の外郭団体の例に漏れず、経営が苦しく、天下り人事の受け入れにも困っています。
そのやっかみから始まった調査は、経営がうまくいっている公益団体なのに役人OBを雇用していないことで、妬み、恨まれたのです。役人の論理から言えば、公益団体でこの程度の利益を上げているならば、10人くらいの天下りを雇用させてもよいと考えているところです。
通常は、役人が公権力で事業に信用を与えるから、その見返りに役人を採用せよと迫るところですが、漢字検定協会は、官僚の支援なしにやられたことから、官僚の権力を使わず、官僚に人事要求をできないようにさせたことで、一挙に潰しにかかったのでしょう。
多分事前に役人OB雇用の打診があり、それを断ったのかもしれません。協会を監督する必要があるという口実で、何人かの役人OBを雇用することで決着するのかもしれません。
建築基準法改正、瑕疵保証保険制度
(1) 建築基準法の強化策の本質
建築基準法改正で手続きが厳しくなったということは、表向きは安全強化と説明されています。しかし、この改正で何も安全が強化されたわけではなく、不必要な強度を要求されるようになっただけで、蛇足をたくさん付けさせられただけというべきです。
無駄な費用ばかり掛けさせられ、その上、無駄な手続きと無駄な書類を要求され、役人OBにたくさんの手数料が入るようにしただけです。そこに不必要な事務が増えた分、消費者に高い手数料を請求できるだけではなく、目こぼしなどの不正利益を請求し易くしているのです。
(2) 瑕疵保証保険は消費者を食い物にする制度
瑕疵保証保険にいたっては、その実体は瑕疵保証ではなく、住宅所有者に保険の掛け金が転嫁できる損害補償保険なのです。それを消費者に転嫁できる法律上の合理性はありません。
要するに、役人OBの骨を拾うための方便としか考えようがありません。その掛け金の中で、一体どれだけの割合が実際の瑕疵保証事業として使われるかといえば、最終的には10%程度にしかならないでしょう。残りは制度運営関係者を食わせるためと言うことだとすれば、一体誰のための保証制度なのでしょうか。
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