本号の特集記事は、「モロッコの洋風住宅」である。モロッコというと、多くの日本人は、「ここは地の果てカスバの女」を連想するところである。マグレブ(地の果て)という呼び方は、ヨーロッパでも、モロッコと呼ぶとき使っている。イベリア半島とモロッコとが向かい合う、ヘラクレス門のあるところが、ジブラルタル海峡の地中海の西の端である。
地中海を中心にそこを囲む地域が、古代ローマ時代までのヨーロッパ世界であり、地中海航路が世界の幹線交通路であった。地中海の東の端ボスボラス海峡と紅海からの連絡口アレキザンドリアと西の端のジブラルタル海峡をヨーロッパの東西幹線とすれば、イタリアからシチリアを経てチュニジア(カルタゴ)を繋ぐ交通路が、ヨーロッパの縦の幹線である。
キリスト教とイスラム教の文化・文明の攻めぎあった地、そこがモロッコとアンダルシアである。
2.インターナショナルアーツ&クラフツ
--グスタフ・スティックレー : クラフツマンハウスのインテリアの色彩装飾、1910-1911年
3.アメリカ版ハウスプラン
--現代風カントリーファーム様式の住宅
4.特集記事「モロッコの洋風住宅」
--「モロッコはヨーロッパ世界である。」という基本認識に立って、モロッコを調査してきた報告である。現代のモロッコの文明・文化が、地中海を中心として有史以来のヨーロッパの文化を生み育ててきているという歴史認識をベースに、ヨーロッパ文化、西洋建築文化を見る視点が、正しい洋風住宅デザインの理解に必要であることを解説した。確かに現代のモロッコはイスラム文化圏であって、政教一致のイスラム世界では、文化もイスラム文化が圧倒的に強いため、キリスト教文化をベースにしたヨーロッパとは対立するものと考えがちである。
米国のオバマ大統領が、米国におけるイスラムに関し、それは米国の一部であるといったように、イスラムもまたヨーロッパの一部である。フェニキアがカルタゴを建国し、ジブラルタル海峡に植民都市を建設して以来、モロッコはヨーロッパの外(アフリカや北ヨーロッパ)への出入り口として、また、中世にはイスラム教がキリスト教支配地を攻略し、やがてキリスト教が失地回復(レコンキスタ)した土地である。モロッコにはアンダルシア地方からの人々がたくさん住んでいる。そこには豊かなヨーロッパ建築文化がつくられている。主要都市をめぐっての建築探訪紀である。
10.Cross -Culture
--トスカーナスタイルの外壁デザイン
12.カナダのオリジナルな建築 第85回
--LEED(リーダーシップ・イン・エナジー・&エンバイロンメンタル・デザイン)
評価基準を達成する設計 (6)
13.American News Pin Board
--ニューアーバニズムを持続させる
14.図解建築のディテール 第24回
--ホーローコア(中空)の金属製ドア、木製フレーム
16.NAHB技術講座 第51回 コミュニティづくりの理論と技法
--公共機関の展望 (1)全コミュニティに対する関心の欠如(2)証明されていないデザインの取り組み(3)自然環境に対する無関心(4)「欲深い開発業者」(5)成長はそのままでは採算が取れない
18.新コンストラクションマネジメント講座 第51回
――CMによるコストカット「入札」や「見積もり合せ」
19.読者からの質問のページ 第45回
--法律用語の使い方 「若しくは」 と 「又は」
20.書籍注文書と編集後記
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