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メールマガジン第341号

掲載日2010 年 3 月 15 日

メールマガジン第341号
皆さんこんにちは、
最近、「定期借地権を利用した住宅事業」に関する関心が大きくなっています。
その理由は2つあります。
第1は、住宅購入者の購買力が縮小してきたのとあわせて、金融機関が消費者の将来的な住宅ローン返済能力の低下を見越して、住宅ローン自体が厳しく絞られてきていることです。解りやすくいえば、住宅建設工事費として、住宅ローンが縮小されることに向かっているため、「これまで並みの住宅」を建設しようとすれば、土地を買わなくて住む定期借地に向かわざるを得ないと考えてしまうためです。「住宅業者が住宅を売るための方便」として、「消費者のためではなく、住宅供給業者本位」から考えられていることです。

第2は、土地所有者にとって、「地方公共団体の課税標準の見直し」や、「市街化区域内農地の宅地並み課税」を避けられなくなった地主たちが、土地からの収益としての地代として、定期借地事業に活路も求めてきてきたことに加えて、一般的に、「土地担保金融といわれた不動産金融の本質」が、これまでのわが国において、「土地自体が担保能力を持つのではなく、所詮ローン借受人の信用」としての役割以上のものを認められなくなってきたことです。要するに「わが国の不動産金融は、クレジットローン」でしかなく、モーゲージで花井ということが解り、土地担保で過大なローンは望めないということが明らかになったということです。

日本では、土地担保金融といって、説明上は土地に設定した抵当権を担保に不動産金融がやられていると説明されてきましたが、日本の土地担保金融は、世界のモーゲージとは違い、土地によって、ローン債務を相殺するものではありません。土地神話が継続していた間は、「土地価格を上回る金融はされていないという前提の上では、土地の抵当権でローン債務は相殺することができた」だけのことで、地価が下落して、ローン債務な土地価格を上回る場合いには、「抵当権の差押さえで、ローン債務が相殺される」わけではありません。住宅ローンが膨張した潜在的理由は、土地神話を背景にした「土地担保信用」が実質的にモーゲージ同様の担保力を有していたからです。

その意味では、「わが国の土地担保金融も所詮クレジットローンである」のです。現在、その土地が社会全体で余ってきたことがさまざまな土地供給として現れています。それに対する土地需要がなく、需要と供給との差は、供給過大として現れたきました。「工場(工業)だけではなく、商業、業務、住宅、農業のすべての土地利用が日本では需要が縮小」し供給が過大になってています。人口、世帯の減少と日本の高賃金とが、日本の土地需要を長期的に縮小しているからです。つまり、「土地の需給関係が買手市場になれば、地価は下落する」といった当然の結果が現れているだけのことです。

しかし、このような土地の需給関係を反映した土地環境に対して、地主においては、土地税負担など管理上費用の拡大の理由と、住宅産業者においては住宅購入者層の購買能力低下から、いずれも地主や住宅業者の経営上の理由からの取り組みはやられています。しかし、その「経営の対象である消費者の利益、要求」にまともに取り組もうという取り組みは基本的になされていないのが現状です。もっともらしく「消費者のため」とか、「消費者にも利益がある」という説明は付けられていますが、消費者はブロイラーでしかなく、消費者の基本的な要求にまともに取り組もうといったものは何もありません。

私が、「地主が脱税を節税といい、住宅メーカーは側で住宅を売り抜けることしか考えていないにも拘らず、消費者の要求にまともに応える取り組みをしていない」、といっていましたら、開き直りとして、「消費者の要求とは何ですか」と逆に聞かれてしまいました。そこで、「あなたは消費者のニーズを、何だと思っているのですか」と聞いたところ、「現在、地主や、住宅メーカーがやっていることこそ、消費者のニーズに応えることではないですか、だから、消費者が住宅を購入しているのではないですか」と反論を受けてしまいました。

福田内閣が成立しようとしたとき「なぜ200年住宅が提起されたのでしょう」自民党だけではなく、今の民主党の国会議員たちの多くが、「日本ほど、国民が住宅を取得することで貧乏になるというのはおかしい」といい、それが「長期優良住宅の供給」という形で政治行政の目標に掲げられたことほど、国民のニーズがこれまでの日本の「国民を馬鹿にした貧しい住宅供給のあり方」の対極にあることに全く気付いていない人が、わが国の住宅産業界に多すぎるということです。性能表示や、瑕疵保証といってやっていることの実態は、「羊頭狗肉」もよいところで、悪質住宅業者の住宅販売の小道具でしかないことをどうして問題にしないのでしょうか。

「自分が金をもうけるために、消費者を騙してよい」、と考え、それを政府が自らの手で育ててきた住宅産業と一緒に消費者を餌食にして半世紀以上やってきたのが日本の住宅産業です。このように私が指摘することに対して、「戸谷さんは、その様に日本の住宅産業を悪くばかり言うから、HICPMは重要なCMや住宅による資産形成技術を普及しようとしても、皆はついてこない」といいます。私は、そのようなことはなく、CMや「三種の神器」のような全うな技術を勉強して消費者のための仕事をやろうという意識を持っていないから勉強をしようとしないだけだと思っています。

日本で消費者がこれほどいじめられていることに対して、「私は消費者をいじめてきたわけではありません」と、海部首相のように、「私は戦時中、中国侵略に手を貸していませんから、私は加害者ではない」と断言したような無責任な人には、日本の住宅産業の改善に取り組むことは出来ない」と考えています。もっとはっきりいうならば、「あなたの売却した住宅をその売却した価格で買い戻せますか」という質問にどのように答えますか。そして、「あなたは、あなたから住宅を購入した人に損失を与えている事実を認めますかという問いにどう答えますか。

政府を中心に護送船団方式で国民を貧しくして、住宅産業関係者の利益を巻き上げてきたという構図に組み込まれた人は、善意であっても、消費者が障害住宅ローンに苦しめられ、住宅を売却しようとしたら、購入価格の10%の価値もないとしたときに、あなたは加害者であることには代わりはないのです。その詐欺・護送船団方式といわれても仕方がないわが国の住宅産業の恥部や欠陥をしっかり認めて、その間違いを正そうとして取り組まない限り、国民へのしわ寄せは改まりません。主観的に消費者のための仕事をやっているといういいわけは、住宅購入者には通じません。

「世界の工業先進国で、どうして日本だけは住宅を購入することで財産を失うことになるのですか」。「消費者の要求」は、日本がこれまでやってきた住宅政策と全く逆の「住宅を取得することで国民の生活の基本が築かれる」とであるということ、つまり。「住宅により資産が築かれる」という要求であることはあらためて言うこともない。住宅による資産形成をするということは、政府が推進するような「性能表示の推進」ということではない。住宅が、常に「高い需要によって支持されること」でなければならず、高い需要で支持されることは、住宅地が熟成して、年とともに、より所得の高い人が生活するようになることが、住宅の資産価値が高まることです。そのためには、住宅地が適正に経営管理されることがなくてはなりません。

住宅地を健全に経営管理することをしないで、顧客に「単なる違い」を「優劣」であると扱う「差別化」を販売方法として使って、貧しい住宅を売り抜けていて、それを持って、「手離れのよい経営」を自慢するような住宅販売方式をやっていて、「消費者を大切にした住宅販売をした」ということは出来ない。定期借地関係者は、地主や顧客をだますための脱税やまとまったお金を定期借地権保証量とか、家賃の前払い制度とかいう小細工を司法や行政を巻き込んでまさに護送船団方式で推進しています。しかし連中の研修会、研究会の中に消費者の住宅資産の価値を高めようといった話はまったくありません。

不思議なことに定期借地権住宅事業を推進している連中の中に都市経営や都市開発、住宅地経営管理を生活文化を豊かにするという観点での知識のある専門家が全く関係していないことです。英国のガーデンシテイやニュータウン経営すべてリースホールドですが、そこでの最も重要な都市経営、住宅経営の基本となる計画理論が日本の定期借地権事業関係者の中には全くいない理由こそ、連中が詐欺集団であることを説明しているという証明であるということが出来ます。

約10年かけて欧米の住宅による資産形成の出来る都市開発の方法を、「超長期住宅地経営管理マニュアルとして纏め、国土交通省に提出した内容の研修セミナーを、毎月第1木曜日に実施しています。その受講料は、マニュアルのテキスト代15,000円でセミナー受講料は無償「HICPM会員はテキスト代割引価格10.000円で実施しています。しかし、テキスト代が高いという人がいて、それを理由に参加しようとしません。高いと考える人は、勉強をする気持ちのない人で、そこに書いてあるマニュアルの知識を全く持っていない人が殆どです。必要な知識を勉強をして、消費者に資産価値のある住宅を供給することがなければならないと思います。

幸い、毎月2名程度の受講者がここ3ヶ月続いており、個人指導のような形で参加者の疑問に答える本当のセミナーが出来ていることで、セミナーを実施していて私のほうも充実感を感じています。ニューアーバニズムの計画理論と、リースホールドによるガーデンシテイの都市経営理論を、実際の英国と米国の実戦経験を調査して、それを日本において展開するというセミナーの内容は、日本のどの大学でもこのセミナーの内容を上回る街づくりのノウハウを現時点で提供できるところはないという自負を持ってやっています。消費者の資産作りの住宅地開発を取り組もうと考えておられる方は、ご参加ください。大学の学者、研究者の方にも参加して、大学での教育に反映してもらえたらとも思っています。


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