メールマガジン

メールマガジン第366号

掲載日2010 年 8 月 24 日

メールマガジン第366号(8月22日)
皆さんこんにちは! 残暑厳しいですが、お元気でしょうか。

HICPM月例セミナー(第1、第3木曜日)は休みなく半年続きました
8月18日にポーランド旅行からかえって来たのですが、19日には8月の月例CMセミナー(第3週木曜日)を3人の受講者を対象に開催し、21日(土曜日)には会員の希望により個人CMセミナーを行いました。受講者の顔がよく見えるマンツーマンの本格的なセミナーであるため、結構忙しく充実感を持ってやっています。
受講者のニーズがわかるので、講師と受講者との相互作用が働くセミナーになっているかと思います。その効果は受講者がどれだけ講義内容をこれから生かしてくれるかということに尽きます。受講者によい仕事がしてもらえなくては、私のセミナーは失格と思っています。

アウシュビッツの教訓
ポーランド6泊8日の旅では、前回ご紹介しましたが、アウシュビッツを訪ねました。
第2次世界大戦中、約130万人のユダヤ人を始めナチの政策に反対又は批判する多数の人間を、ヒットラーは、アウシュビッツを中心にした鉄道網を利用して、ヨーロッパ大陸からかり集めました。そして、その3分の2以上の収容者を登録もせずに収容し、誰を殺戮したかの記録もないままゴミ処理同然の扱いをしていた事実があります。
それを、実際に確認できたことは、大きな衝撃でした。ある時期、ある国で起きたホローコーストいうだけではなく、手を貸し、手を染めた人間社会、人間性への深く問いかけ、それを容認し、又は黙認したわれわれ一人一人に、人間の罪を告発してくるものでした。

ワルシャワに学ぶ
ワルシャワの素晴らしい復興を目の当たりにして、「都市の復興」がこれからの私の取り組みの大きな課題であることを肝に銘じました。
その内容に関しましては、2ヵ月後のビルダーズマガジンの特集記事として報告を予定しています。それはHICPMが毎月第1木曜日に取り組んでいる月例セミナー「三種の神器」と基本的には同じ考え方に立つ「住宅の資産価値が増殖できる都市づくり」の取り組みです。
ワルシャワはヒットラードイツによって都市の90%以上が破壊されました。ワルシャワの戦後復興は、日本の戦災復興とは全く違った途を歩みました。ワルシャワは、都市が破壊される前にイタリア人の「都市風景画家」ベルナルド・ベロットの描いた町並み景観から考証して、破壊される以前の都市空間を造りました。画家の目を通すことによって、ワルシャワ市民の帰属意識(アイデンティティ)を持てる都市空間文化を回復し、市民の心の傷を癒し、大切にしてきた歴史文化を回復することができたと考えられます。

都市は歴史文化の集積
ワルシャワ市民は、その都市空間や建築空間を自分たちの歴史文化の集積であり、固有の特色を表していると考え、戦災復興事業を自らの「宝」と自覚する都市空間の復元・復興の取り組みを始めました。
HICPMビルダーズマガジンNO.75号において、かつて、チェコのプラハとドイツのドレスデンを訪問したときの歴史文化を大切にしてきた市民の記録を紹介しました。そのとき、ドナウ川がドレスデン市街地を水浸しにし、水害対策と同時並行的にドレスデン破壊以前の市街地復元の建設工事がやられていることに驚きました。破壊された都市、それが彼らの歴史文化であるという、都市を愛する精神の発露からの活動です。

資産価値が高まる住宅とは
今回のワルシャワ訪問で、私はドレスデンを上回る強い衝撃をうけました。ワルシャワの都市やそれを構成する住宅こそ、市民の帰属意思の基礎となる歴史文化そのものであることを、「市民は、破壊される前の都市空間デザインを求めている」という分かりやすい形で判断したことが理解できました。
「三種の神器」により住宅による資産形成を実現している欧米の住宅地をこれまで調査研究してきたのですが、その原点となるべき考え方をワルシャワの復興は教えてくれています。歴史を経て作られた文化遺産は、ヒットラーの爆撃によって完璧に破壊されてしまいました。一瞬にして壊されましたが、都市は一瞬にできたものではありません。人びとの心の中には大切な宝として残っていて、現実には破壊されても、4次元という時空間を超えて見ることのできる空間なのです。

ワルシャワ復興計画
今回のワルシャワの復興は、4次元空間としてしか見ることのできなかった「破壊を受けて現存しなくなったワルシャワの都市空間」を、現代に生きる市民が、3次元の「実際に住むことのできる都市空間」として、新しく建設(復興)に取り組んだのは、全く当然のことです。
歴史的に造られたものが、歴史の中で市民に捨て去られ、今はなくなっても、それでよいと考えるものであれば、昔のとおりに復現する必要はありません。しかし、ワルシャワ市民にとって破壊された都市空間自体が大切な宝として、現代の生活を営む都市の空間として必要である、と考えたのです。そこが一番重要なところだと私は考えます。

アレックス・カー著「鬼と犬」の視点
日本の戦災復興のように、「過去を不要なごみ」であると認識し、アレックス・カー著「鬼と犬」(講談社刊)の言葉を借りれば、「連合軍の爆撃を免れた日本国民にとって誇ることが出来たはずの歴史文化の集積である都市を、日本人は経済成長や経済的利益の追求のために、片っ端から破壊してきた。そしてGDPが上昇したから富が増えた」と説明し、その経済成長こそ第一に優先すべきであると考えてきました。
日本では、ワルシャワやドレスデン市民と全く違った考え方の取り組みをしてきたのです。
日本が卑しいエコノミックアニマルになって利益追求のために歴史文化を破壊し、金儲けに狂奔してきました。最近になっても、また、小泉内閣の都市計画法と建築基準法の姉妹法の関係を破壊してまで、「バブル経済で生まれた不良債権」を「良債権」化するために、都市空間利用の容積率と建築物高さの規制緩和を「政・官・業」の護送船団方式で実施し、都市再生という口実の下に歴史文化都市の破壊をしてきました。

「政・官・業」癒着の法律違反を容認
都市計画法及び建築基準法違反に、直接的利益を追及する不動産業界、建設業界、財界、金融業界はもとより、立法府に席を持つ公務員である「政治家(国民の代表)ではない政治屋(業界の利益の代理人)」が産業界、業界の不正利益追求のために、法律違反の矛盾だらけの法律改正を政府立法として国会に提案・成立させました。
それを受けて、実際の行政では、政治屋と癒着して立身を考える官僚が率先して、矛盾した都市・建築行政(法律違反を積極的に推進する行政運用)を中央官僚の行政として都道府県に強要してきました。
一方、地方行政(都道府県知事)は、財政力が縮小している中で、税収の拡大と自らの天下りを含む経済的地位を守るために政治屋と癒着し、法律違反の不動産事業をとおして、業界に「不正利益を供与する違法な行政処分」を「適正である」とでっち上げ処分(猿芝居)を与えてきました。
行政は、不正幇助により業者に供与した利益の見返りに、不正利益を上げている業者から利益の一部を行政が巻き上げる方法として、これらの業者を政府の外郭団体の会員に取り込み、その会費で天下り人事の人件費を負担させてきました。同様の方法で政治屋の政治献金とさせて来ました。

処分庁末端の吏員を騙す方法
「敵を欺くためには、身内を欺け」という格言があります。処分庁の職員の中で法律違反を承知して違反の幇助をする人は普通はいません。政・官・業のトップが癒着して決めた法律違反を「適正と信じさせて」、吏員から行政指導させる方法として、まず、法律違反の準則、手引きなどの指導書が作成されます。その後、それを法律に優先する指導書として末端の行政にやらせることで、末端の担当者は「法律違反を犯しているという認識なし」に違反開発を通過させ、不正利益を業者に享受させてきました。
その際、財政危機に瀕していること、天下り環境が厳しくなっていること、を職員に教育し、「箱物建設を促進し、住民を増やすことが税収拡大になる」として、開発担当職員に圧力をかけ続けてきました。

悪代官に泣かされる都市住民
法律違反の行政庁による違法な解釈は、開発地周辺の都市住民に大きな苦しみを与えてきました。行政庁が都市で進めてきた法律違反の処分に対して、住民は法律を根拠に、行政処分の審査請求を開発審査会や建築審査会に提出してきましたが、それらは悉く却下されてきました。
行政機関内部の自浄能力は機能しないので行政事件訴訟を起こしてきました。しかし、司法は政治家や行政官同様、自らの立身出世しか考えておらず、行政事件の被告である馴染みの客である行政庁と癒着して、行政庁擁護の判決を書くことで迅速に裁判事件処理をします。迅速な事件処理をすることにより自らの昇進と、退官後の天下りまたは弁護士事業を考えた行動をしています。
この事実を皆さんに知っていただき、重く受け止めてもらいたいとおもいます。

司法と法曹界の癒着の証拠
私の手元には既に20件以上の「法律条文に明確に違反した内容で、何とかして馴染みの客である行政庁の違反を違反と断定しないまでも、目こぼししてやる」という卑しさで凝り固まった粗末な裁判所の判決がたまっています。
裁判官には行政法がまともに読めて(理解して)いません。その上、法律を真面目に読もうとしません。判事が判決を書く目的は、ともかく、行政庁をかばうために住民の要求を却下することですから、原告(住民)の訴えが正当であって、それを退けることができないということになると、原告適格がないという理由を持ち出して却下するのです。

「原告適格」という行政事件訴訟法第9条に規定は、処分自体に法律違反がなければ、処分による不利益は発生していないため、原告は存在せず、訴訟自体が成立しない(訴えの利益がなければ訴訟自体が成立しないためです)はずです。しかし、処分に違反があるにも拘らず、原告適格を恣意的に扱って、住民には原告適格がないという判断を恣意的に出すだけで、提訴内容など審査しなくてもよいという裁判をしているのです。

法曹界も住民無視、司法癒着の実情
問題は、住民側の弁護士が、原告を粗末にして卑しい判事の裁判指揮に迎合し、原告に対しては「闘う振り」をして、原告に不利な判決を誘導することによって、裁判所からの弁護士評価を得ようとしてきたことです。原告に対しては、「ひどい裁判官だが、弁護士としては十分にがんばった。しかし、裁判所はこの<体(てい)たらく>であるから控訴してもだめでしょう」と言いくるめて、第1審の弁護士料だけをがっちり手に入れるという金儲け主義に走っているのです。

乞うご期待:ビルダーズマガジン第170号
小泉内閣の規制緩和で日本の都市のスカイラインは醜く変ってしまった。都市計画法に基づく都市計画決定(都市のマスタープラン)は、個々の建築物をその敷地と建築物との関係を定めた建築基準(アーキテクチュラルガイドライン)を守ることで、具体化される仕組みになっています。
しかし、都市計画決定を守らないで、その計画変更が特定行政庁の許可でできるとした結果が、都市のマスタープランの破壊の原因となっています。都市計画決定と矛盾した開発が「総合設計制度」や「一団地の総合的設計」を特定行政庁の権限でできるという「姉妹法の関係」からは考えられない規制緩和で不正利益の供与がなされています。
つまり、日本の醜い政官業癒着の不正利益追求の犯罪が、都市のスカイラインを変えてきているのです。その現実の醜さをワルシャワと比較することによって、関係者の皆様に種明かしをしたいという気持ちでビルダーズマガジン170号の原稿を書き始めています。

「継続は力」という言葉があります。力をつけないと仕事は発展できません
9月以降の第1木曜日(三種の神器).第3木曜日(CM)の月例セミナーと合わせて、9月1日のGKKと共催の「つくば輸入住宅研修ツアー」にご参加されるようご検討ください。
機会を捉えて、見聞、考えを広め、良い仕事に繋いでくださることを希望しています。
戸谷英世


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