メールマガジン

メールマガジン第368号

掲載日2010 年 9 月 8 日

メールマガジン第368回(9月8日)
みなさんこんにちは!残暑はまだ続いています。お元気でしょうか。

能力開発大学校の取り組み
9月4日、5日は近畿能力開発の田島教授の主催で住宅地経営管理のセミナーを大阪で実施しました。田島さんは住宅の資産価値を増進するためには、「三種の神器」による住宅地経営が不可欠な手法であるという私の認識と同じ理解に立って、これまで小論文をいくつか書いてこられました。その認識だけではなく、その認識の上に立って、「三種の神器」の知識を広めようとセミナーを数か月前から準備して、多くの人の参加を勧める取り組みをしてこられました。

期待を裏切った不参加者の言い訳
結果は2日間のセミナーへの参加受講者は3名でした。参加するといっていた人達も会社の中で稟議をあげると、「2日で2万円を越えるセミナーは高いから参加するな」という上司の話や、「業界のセミナーは只か、千円程度のものだ」といった口実で、参加をしないという人達があって、田島さんは教育者の立場で「只の教育はない」ということを分ってもらえるよう説明をして、かなり消耗したようでした。
能力開発大学校の枠組みで、内容も費用も適正な取り組みに対して、設計コンサルタントを業務としてやっている人が、必要な知識を相当な費用を払わないで手に入れられると考えていることに田島さんは嘆いておられました。
以前、当研究会の故成瀬副理事長が、「自分にお金をかけなくてはだめだ」ということを口癖のように言っていたことを思い出します。卑しくもコンサルタントとして依頼者からお金をもらって仕事をする業をするならば、プロの仕事として感心されるだけの知識、技術をあらかじめ持っていなければならないということでした。

悔いのない判断をするための能力の養成
自分に技術や知識が足りないと思う人は、その仕事を悔いのないものにしようと勉強します。私自身も、納得の行く仕事をするために、関係した知識情報はできるだけ集め、それらを適正に料理するための知識や技術をいつも身に付けようと、積極的に勉強に取り組んできました。
しかし、勉強をすればするほど、問題は果てしなく拡大し、分かったことより、分からないことが膨らんでいきます。そのために問題は芋蔓式に拡大し何処までも問題を追っかけることになってしまいます。適正な解決をするためには、永久に解決できない森の中に引きずり込まれるということになります。
それを救ってくれるのが時間です。期限までに割り切らなければならないため、選択可能な範囲での最善を選択し、問題は未解決のまま、解決の割り切りをすることになります。自信を持って割り切ることができるためには、成功に導けるという高い確立の判断ができなければなりません。

日常の蓄積が「いざというとき」の判断
そのとき、どれだけ広い知識を経験との関係を生かせるかで、解決には大きな差が生まれて来ます。日常関係した問題に対してどれだけ情報を集め、整理し、活用できるようにしているかが、判断の大きな岐路となります。
成瀬理事が口癖のように言っていたことは、的確な判断を悔いを残さずにやるための日ごろの心得を言っているのだなといつも思っていました。
今回、田島さんが自分自身の研究を踏まえて、住宅産業界の方に「必要な研修セミナー」を企画し、募集したことに対する反応があまりに理解が得られなかったので、今度からもう一度抜本的に取り組みの仕方を考えなければならない
と言っておられました。しかし、私には、そのような現象自体が、日本の住宅産業界の「技術を必要としない詐欺産業としての住宅産業」の実態だと思います。田島さんが受けた反応を見て、「またか」という感じを受け、これからの対応に関しては田島さんと同じことを考えています。

工務店を食い物にしているコンサルタントの言行
私が住宅産業の取り組みとして、「社会、行政との関係を含む住宅産業関係の情報の分析、社会、経済環境というような問題を工務店も考えないといけない」というと、「そのようなマクロな視点の問題を工務店やリモデラーには考える余地はない」といい、「もっと直接的に儲かる話をしないといけない」といわれたことが何度かあります。
「HICPMは住宅産業者にいうべきことをやっていなくて、政府や政治家に言うべきことしかいっていない」というようなことを言ってきました。
それらのコンサルタントのやっていることは、政治家を呼んできても、工務店に必要なことではなく、コンサルタントが政治家との関係を持っていることを宣伝し、あたかも政治家を動かしているかのような力をもっているというこけおどしの演出で会員を集めているのが実情です。

HICPM会員と真面目な取り組みは大きな救い
日本の住宅産業が消費者を粗末にしてきて、それを反省せず、関係者それぞれの金儲けのためにだけ狂奔し、よく見るとそれらの関係者にとって消費者は単にお金を騙し取るための対象に過ぎず、消費者の利益には全く考えが及んでいないこととが分かりました。
しかし、今回大阪で何人かのHICPMに会員と夕食を一緒にしながらいろいろ意見交換をしたのですが、諸費者に対し適正な住居費負担で住宅を供給しようとすることを真面目に議論し、数は少ないかもしれないが、このような取り組みが、消費者に支持されいつか必ず花を咲かせるときが来ることを願わずにいられませんでした。
そのためにはこれらの消費者の利益を考える取り組みを円滑に推進できるような技術、知識を素直に受け入れてもらい、実践してもらえるような環境づくりを急がなければならないと思いました。

長期優良住宅政策との妥協をしない接点があるか
政府が進める「長期優良住宅」政策は、全く役人のOB雇用のための政策で、「名は体をあらわしていません」が、補助金、減税など国の財政、税制がこの住宅政策を指示する取り組みに限って与えられるということですと、それを受けない住宅産業関係者は不平等な地位に貶められることになるため、「方便」として「長期優良住宅政策」を活用することも考えないといけない」ところに来ているようにも思います。
そこで、1999年にHICPMが開発したサステイナブルハウスの取り組みと「長期優良住宅」の取り組みを、理屈の通らない妥協をしないで結びつける方法を目下検討中です
今回大阪のHICPMともそのことに関する意見交換をしましたが、9月中を目途に具体的な取り組みを進めることを考えていますので、楽しみにしていてください。

明日からは福岡の大建に「荻の浦の計画」の推進のために出かけます。松尾社長以下大建職員の真面目な取り組みが私を元気付けてくれています。この事業は背伸びをしないで、時代の必然性を追及した事業として大いに期待しています。
「荻の浦計画」について近くご説明したいと思っています。ご期待ください。
HICPM理事長 戸谷英世


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