メールマガジン

メールマガジン第400号

掲載日2011 年 4 月 18 日

メールマガジン第400号(4月18日)
皆さんこんにちは、
先週は、東北関東大震災対策の検討会、裁判所での審尋、「三種の神器」月例セミナーと福岡県大建の「荻浦ガーデンサバーブ事業」があり、慌しく過ぎてしまいました。
いずれのテーマも非常に大きな問題ですが、メールマガジンの読者の方にも関心のあるテーマばかりと思います。このうち、最も時間を割いて作業をしてきたのが、裁判所の審尋です。そこで今日はこの問題を取り上げることにしました。

憲法の大原則と「国民に犠牲を強いて」金儲けを許す口実
憲法第29条では財産権の保障が規定されていて、国家が、公共の利益というような場合を除いて、国民の財産を憲法に基づいて守ることが規定されています。そのため、通常の民間の関係で、個人の財産が他人から奪われることはないとされてきました。しかし、地価が高騰し、都市計画上の土地利用の高度化が計られるようになると、既存のマンション地が従前の土地の何倍も大きな床面積を開発できるようになり、再開発をして大量のマンションに建て替えることで事業全体では、大きな利益が得られることになりました。
金が儲かるということになるとその事業をする方向に総ての人がなびいていくことになります。マンション建て替え円滑化法はその流れに従って成立しました。しかし、憲法第29条の関係で現在のマンションに住み続けたい人を金儲けのために追い出すことができるかという疑問が投げ掛けられてきました。マンション建て替え円滑化法は、表向き「正義」を演出する国会議員の手で衆参両院の付帯決議がなされ、もっともらしい手続きが決められ、憲法第29条に抵触しないという触れ込みで法律は施行されました。

建て替えで路頭に迷う人が出る
現役を終える人の多くは、必ずしも十分な蓄えがあるわけではなく、長寿化に向けて何とか週末を穏やかに迎えたいと考えて環境のよい、安いマンションを手に入れ、それを「終の棲家」とした人たちにとって、マンション建て替えは大変な問題を提起しています。
私が今支援している2人の老人は、住宅ローンの支払いがなくなって、月額12万円の年金で入院中の親族の扶養をし、やっとの生活ができていました。しかし、建て替えにより、無償で住宅の建て替えができたとしても、高い修繕積み立て費、維持管理費、税金などで家計は完全に破綻します。しかし、建て替え事業で建設業者はもとより、新しく建て変わる住宅の修繕積立金、維持管理費、税金などの費用を負担できる収入のある人には、建て替え事業はその後の不動産取引で高く売れるようになる分だけ得であるとして、賛成します。このような建て替えにより路頭に迷う人を切り捨ててよいと言う理屈は国家と国民の社会契約で定めた憲法に照らして許されません。

法律違反が横行する社会
働く人や貧しい人の味方を掲げた「選挙の票と機関紙購読者の欲しい共産党と公明党」、「購読者と広告の欲しい社会派新聞を騙った朝日新聞」や、「昇進のような私利私欲に目が行っている公務員」(本来は、憲法に基づき、法律に定められた国民との契約を実行することになっている行政庁や裁判官、住民の福利を増進させるために主権在民の立場で働くことになっている公共団体の職員)が、法律で定めた公共性のある行政を放擲して、法律違反の幇助までして、住民を守ろうとせず、将来的に自分の利益に繫がると期待できる業者のために働いています。
今問題にしている事件は、始めから法律を蹂躙してきた事件で、それを行政も司法も違反を分かっていながら容認し続けてきたのです。その概要は以下のとおりです。
諏訪2丁目住宅団地建て替え組合は、マンション建て替え円滑化法で最も重要であるとされた「建て替え推進決議」も「建て替え決議」もやっていません。そして、団地組合員が正確な建て替え判断をすることができるように国庫補助金を受けて事業計画が作成されました。その「補助金の交付目的に違反した」旭化成ホームズ㈱が金儲けをしようと作成した事業計画では「建て替え決議」が成立しないと分かると5億円もの補助金(国民の血税)を使って作成した事業計画を反故にしてしまいました。
旭化成ホームズ㈱は、補助金を詐取したことで刑事告発を受け、危ないと感じ建て替えから撤退を決意し、それを幇助してきた渡辺前多摩市長も、同じく検察の調査を受け、市長再選の出馬をとりやめました。しかし、刑事警察は事件の認め書類を送検しました。しかし、検察は事実を認めながら起訴猶予にしました。検察審査会もそれを容認しました。

狐、狸と狢(むじな)たち
「組合員には一戸当たり500万円の補償金を支給する」とでまかせの約束を理由に、旭化成ホームズに代えて、東京建物㈱を事業者選定競技(コンペ)と証するいかがわしい(法律上根拠のない)方策で選考しました。(その法律違反の隠れ蓑となったいかがわしい委員会には、常習的に開発審査会で悪質業者の不正幇助に手を貸してきた高見沢が名を連ねています。)その後、「リーマンショックの影響で補償金に支給は無理」と、その条件を受けなければ建て替えをすることはできないと脅し、32億円強の補償金を反故にしてしまいました。組合の建て替え事業推進者(組合幹部)は、東京建物の申し出を言いなりに受け入れ、組合員の1世帯当たり500万円の損失を与えたのです。そのような不当な決定をして後、組合員が建て替えの梯子を外されまいとした隙を利用して、組合員の動揺を利用して、500万円の保障をあきらめさせた勢いを買って、その直後建物区分所有法による「建て替え決議」を実施し、それを根拠に建て替え組合の認可申請を東京都知事に提出し、許可を受けたのです。

国土交通大臣もうそつき
東京都知事は法律に違反し業者の利益を守るために東京建物㈱の利益のために建て替え組合を許可しました、それを間違っていると行政不服審査請求を国土交通大臣に出したのですが、法律に根拠を置かない理屈を並べて却下しました。そして、裁決に文句があるなら法務大臣を相手に提訴しろと挑戦してきました。
行政不服審査請求においては、諏訪2丁目がマンション建て替え円滑化法だけではなく国庫補助金等適正化法にも違反してきた事実を明らかにしてきました。法治国である限り適法な行政をするように求めたにもかかわらず、主権者である国民の要求には全く耳を貸さず、自らの行政が適法に行われるための検証もしようとしませんでした。不正に組合許可を求めてきた犯罪者の利益を守ることが将来の政治献金のネタになると考えて、不正補助と言うこれまで国土交通大臣がやってきたことを繰り返してきました。自民党も民主党も不正の手口は同じです。
都市計画法や建築基準法の規制緩和と小泉内閣時代にやったことのほとんどが、法律違反を容認し悪質な開発業者に不正利益を与える幇助をしてきたのです。その不正利益が外郭団体への会費や政治資金のもとになっているのです。

今回も全力投球
私は、弱者を切り捨て、不正利益を分配しあってきたこれまでの日本の政治、官僚、司法、悪質業者を許すわけにはいかないと言う気持ちで一杯です。多分、連中は結束して不正幇助をし、不正を容認し、憲法で保護されるべきとされる弱者を平気で切り捨てようとするかもしれません。卑しくも法治国であるならば、法律上の手続きを経て法律の条文にてらして正義があるならば、それは勝利しないといけないと私は考えているのです。闘わなくて勝敗は決りません。私は勝つ以外の選択はないと信じてこの戦いを始めています。

(NPO法人住宅生産性研究会理事長戸谷英世)


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