メールマガジン

メールマガジン第411号

掲載日2011 年 7 月 1 日

メールマガジン第411号(7月4日)
みなさん、こんにちは、メールマガジンは来週時間が取れないので先に送ります。
「カナダからの電話」についてお話しいたします。
「エスキャンダリですけれど、お元気ですか。今、カナダから電話しています。」もう5年くらいご無沙汰になっていた以前のHICPM会員からの電話でした。

エスキャンダリさんの紹介
エスキャンダリさんは、「アメリカの注文住宅が分る本」(本の泉社刊)の中のHICPMの開発した「サステイナブルハウス」によって、店舗兼用住宅を実際に高崎で建設した工務店の経営者として紹介されています。
また、彼は、JR東日本と「鉄筋コンクリートの布基礎及び床版の防水工事(カナダの技術)」を紹介して意欲的にがんばってきた方です。
かつて、カナダの大学を卒業され、合気道では国際舞台にも出場したこともあるスポーツマンです。日本では独学で建築士の勉強をされ、建築士の資格も取られ、日本人の奥さんと一緒に工務店を開設し、経営していました。私は、彼の会社の主催した消費者セミナーにも出かけたこともありますし、建築士試験のアドバイスやCMの解説セミナーに参加したこともありました。多分このメールマガジンの読者の中にもエスキャンダリさんのことをご存知の方もあると思います。

HICPMでのCMの学習
今回のカナダからの直通電話の趣旨はなんだろうかと思って伺いますと、「今、カナダのBCIT(ブリテイッシュコロンビア・インステイテュート・オブ・テクノロジー:BC州工科大学)でCM(コンストラクションマネジメント)の特別講座31シリーズを勉強していますが、戸谷さんのことを思い出したのでお電話しました。」ということで、驚きやら懐かしさを感じました。
彼が日本にいたころ、HICPMのCMセミナーを真面目に受講し、特にコンピューターが得意な方でしたので、建設コストに関し正確な原価管理を実施していました。
常に、最新の見積のデーターベース(資材と労務に関する原価と工事ごとの必要量)を、彼の関係した工事を基にして、最新のものに更新していました。つまり、正確な見積ができるデータの整備です。
よく私に「コンピューターは電気代だけで人件費をかけず、その電気代も働いてくれている時間だけで、お蔭で妻と2人で工務店経営ができている。」というようなことを話してくれました。
しかし、日本の環境は厳しくて、工務店経営は続けられず、防水工事を中心に仕事をするようになっていたのですが、そのうちに工務店として住宅建設をしなくなって、HICPMを退会し、「どうなさっているのかな」と思っていました。

カナダでのCM
今は家族でカナダに移住していますが、お子さんの教育と奥さんのご病気治療の関係でとても大変な状態で、仕事をしながら、夜間の特別講座でCMを学習しているということでした。
お電話の中ではやはりCM学習のことになり、最も関心を持って勉強していることがエスティメーション(見積)のことのようでした。あまり今の彼のやっている仕事のことを聴くことはできませんでしたが、多分建設業関係の仕事に携わっていて、CMの力をつけることの重要性を痛感していた結果のCM特別講座の受講となったのだと思いました。
私の方で、いつものように建設業を「建設サービス業」と考える日本の間違った建設業の考え方と、カナダの「不動産製造業」としての考え方をしっかり理解しなければならないというようなことをお話しました。
しかし、カナダでは社会的に建設業は製造業として取り組まれているため、私の話したことは日本で考えなければならないことで、カナダではそもそも問題にはならないことに気付かされました。

カナダでの関心事
BCITがCM教育をカナダで最も進んだCM教育として売り出している理由は、国内産業として、賃金の高い工業先進国では住宅産業が極めて大きなウエイトを占めていることと、カナダでも米国の住宅バブル崩壊の影響は大きく、住宅産業全体が構造的なリストラをしない限り生き延びることができなくなっているのではないかという印象を受けました。
消費者が求めるより高い品質の住宅を、より安い価格で供給することができなければ、住宅産業は消費者の要求に応えて発展することはできません。
品質が向上し販売価格を引き下げていくことができる企業のみが発展することができ、その鍵を「生産性」の向上が握っているのです。
自動車産業と同様、製造業としての建設業は、ムリ、ムダ、ムラを排除して、生産に必要不可欠な材料及び労務を生産過程から取り除くことによってしか、生産コストを削減することはできません。住宅の価格は消費者の家計支出を反映して、現在では先行き所得は縮小し住宅の市場価格は下降局面にあります。住宅の市場価格は下落しているにも拘らず、住宅の品質を高めて利益を拡大するためには、CM技術を高めること以外にはありません。

HICPMの月例セミナー
エスキャンダリサンからの電話を受けて、現在、日本で欧米のようなCMを学習できるところはHICPMしかありません。CMを勉強したい人には、どうしても正しいCMを勉強してもらいたいと考え、最近は、HICPMでの月例セミナー、個人セミナーに加え、出前CMセミナーも始めました。
私の方では、時間が取れる限り希望があるところには受講者の知識や関心に合わせて受講者にあったCM教育をしていきたいと考えています。
まず「イントロダクションの1日CM講座を受講されることをお勧めしたいと思います。ご関心のある方はHICPMにお問い合わせください。
(NPO法人住宅生産性研究会 理事長戸谷英世)



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