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メールマガジン第433号

掲載日2011 年 12 月 5 日

メールマガジン第433号(12月5日)
みなさんこんにちは、
メールマガジンのinfoseek@hicpm    が、来年の初めにメールマガジンの配信を中止ことになりました。それに代わり「まぐまぐ」という配信機関を利用することになり、目下手続き中です。詳細が分かり次第連絡します。HICPMのホームページでは、現在でも同じメールマガジンを、同日付で掲載しているので、過去のメールマガジンも検索してご覧になれます。これからも掲載していくので、是非ご関心をもってご覧いただきたい。

修繕積立金の詐取横領

12月1日には、東京地方裁判所立川支部で、諏訪2丁目建て替え組合による「修繕積立金の詐取横領に関する民事訴訟」の公判がありました。マンション建て替え円滑化法による強制建て替えにより、自宅マンションから追い出された二人を含み、同じ住宅団地に住んでいた私の娘は建て替え反対者なので、支払われるべき修繕積立金が支払われていません。
建て替え反対者は、これまで、建て替え組合がマンション建て替え円滑化法と建物区分所有法、優良建築物等整備事業補助金制度に関し、国庫補助金等適正化法に違反しているので、最終的には、行政がストップを掛けて、事業が出来なくなると考えていました。

国土交通省指導の違反事業

本建て替え事業は、国土交通省の指導に従い、旭化成ホームズ㈱が建て替えコンサルタントとして、多摩市、建て替え推進の住宅管理組合幹部らを指導し、国庫補助金を詐取し、それを建て替え事業反対者の切り崩し運動に使い、建て替え事業を推進しました。建て替え反対者の中には、組合から誹謗中傷され、その妻が病に倒れ、死亡し、絶望して転出したケースもありました。
また、旭化成ホームズの切り崩し工作、<親が死んでも相続する住宅は建て替えたものでなければ資産とならない>と、非同居の子供世帯が洗脳され、建て替えを余儀なくされ、団地の人間関係がばらばらになり、団地に住むことに未練がなくなり、転出した人もいます。

まさか行政法により行政機関の許認可なしでは強制権が付与されない法律の下にあって、法律を蹂躙し、法律で定めた実体のある条件を満たしていない名称だけの「建て替え推進決議」及び「建て替え決議」というニセの文書を使って東京都知事の許認可が下りることはないと建て替え事業反対者達は事業を甘く見ていました。しかし、その経緯をよく調べてみると国土交通省の担当のI室長が、自らの事業実績を作るために陣頭指揮を取っていたわけですから、東京都や多摩市もそれに従ってきたということで進められてきました。

時価補償をしない建て買え事業

また、建て替え組合が建て替え反対者を追い出すため、反対者のマンション買い上げ価格を、まともな損失補償基準要綱で算出すれば、3,500万円程度補償しなければならないマンションに対し、1,100万円程度という情報を流し、「損をするのがいやならば、建て替えに賛成せよ。」といわぬばかりの締め付けをしました。その結果、組合提示の買い上げ価格より高ければと、一般の中古住宅市場でマンションを売却して転出していった人もいます。

それにも拘らず、東京都知事は建て替え組合に認可を与えました。その法律違反を指摘して国土交通大臣に不服審査を要求しましたが、却下されました。そこで行政には自浄作用がないことが分かったので、一部の組合員は、行政事件訴訟をやってきました。しかし、司法は行政法に疎いため、行政に追従し、今回のように行政がリーダーシップをとって違法をやっているときは、司法は行政の言いなりで、全く手が出せないでいます。司法自体、事件を迅速に処理することで、裁判官は昇進をすると考え、真実の解明と言う審理をやろうとしていません。そのため、結果として敗訴となりました。

行政従属の司法

法律違反のマンション建て替え事業であっても、国や東京都が違反を幇助して認可を与えてしまえば、マンション建て替えは進められます。世の中では「正義は勝つ」とか「日本は法治国ですから、行政が法律に違反したことを証明すれば、司法は法律どおりの判決をする」と考える楽天的な傾向があります。しかし、司法の実体は、もっと不明瞭な状態です。私自身、「法治国に対する幻想」を持ち、法律に照らして適正な主張をしてきましたが、悉く期待は裏切られ、後になって司法と行政の本質を再認識する悔しさを再三にわたり、味あわされてきました。

現在進んでいる諏訪2丁目住宅団地の建て替え事業は、国が建て替え推進政策を進めるに当たり、当時の国土交通省住宅局I室長が、建て替え事業の筋書きを書いたものでした。マンション建て替え円滑化法が制定され、優良建築物等整備事業補助金での建て替え予算が計上されました。I室長は、マニュアルの内容にある「建て替え推進決議」をしなくても、名称だけの「建て替え推進決議」さえあれば、国庫補助金を交付すると明言し、多摩市長と東京都の担当部長を強要して、補助金受け入れ態勢を整備させることで始まった事業です。交付された補助金は最初から旭化成ホームズ㈱が建て替え事業者となる前提での設計図書の作成と、建て替え事業実現のための団地住民工作費として使われました。

結果として、旭化成ホームズ㈱の作成した5億2千7百万円かけた建て替え計画には30%以上の組合員が賛成できないことが判明しました。そこで建て替え推進組合幹部は、補助金を投入して作成した建て替え計画を反故にし、東京建物㈱に実質的に建て替え事業を禅譲することにしました。東京建物㈱には「1世帯当たり500万円の移転等補償金を支給する」という条件を出させて、圧倒的多数で東京建物㈱が選考されたのです。

建て替え業者による移転補償金の詐取

建て替え組合の業者決定直後、東京建物は、かねてより組合幹部と申し合わせていたとおり、「リーマンショックの影響で500万円の移転補償金の支給はできない、それでいやならば、東京建物㈱は事業から撤退する。」と組合員に通告してきました。すでに建て替えに向かって準備をしていた組合員は、事業途中で投げ出されました。そこで、組合員が怯んだ隙を見て、建物区分所有法第62条による「建て替え決議」を強行したのです。それにより、東京建物は合計32億円をやすやすと「濡れ手に粟」したのでした。

500万円の補償金の裏を調べると、権利変換の対象となる既存敷地の評価において、1世帯当たり約350万円の不当な減額評価が隠し込まれていました。また、国庫補助金の不正交付に関して、組合員は国庫補助金不正交付関係者を刑事告発していました。旭化成ホームズ㈱が国庫補助金を得て作成した建て替え計画が反故にされ、国庫補助金等適正化法違反が明確になった段階で、多摩中央警察署から東京地方検察庁立川支部に書類送検せざるを得なくなりました。
検察官は、「被告発人・多摩市長に関し、私服を肥やしていた訳ではないので被告発人から外し、旭化成ホームズが国庫補助金の不正使用をした事実は明らかであるから起訴できる可能性は高い」として、多摩市長を被告発人から外すよう検察官から誘導されました。それにたいし、告発人は、補助金の不正使用の犯行の事実が認められるということで同意しました。結果は不起訴とされ、検察審査会に不服申請をしたが後の祭りであったのです。推測ではあるのですが、多摩市長と検察官の間での駆け引きで、市長が再選に立候補しない条件で不起訴にしたのではなかったろうかと考えられます。

修繕積立金の詐取・横領の手口

修繕積立金は東京都知事が建て替え組合を認可した時点で、既存マンションに修繕積立金を使用することがなくなったわけですから、組合は、その時点での住宅所有者に預かり金である修繕積立金を返戻する義務が発生しています。そこで、建て替え組合は東京都知事が組合を認可した時点での建て替えに賛成した組合員全員に修繕積立金を支払っています。しかし、組合は2人の建て替えに参加できない住民の建物に供託金を積んで明け渡し断行仮処分を請求し、裁判所がその決定をしたから、所有権は移動しているので、修繕積立金の請求権も自動的に移動していると主張し、横領してしまいました。
東京都知事が建て替え組合を認可して時点以降、既存マンションの権利変換はあっても、修繕積立金は修繕する対象自体がないので、区分所有権と一緒に移動することは理論的に起こりえません。そこで、この件に関し、修繕積立金の詐取及び横領の罪で刑事告訴を行うことにいたしました。
(NPO法人住宅生産性研究会理事長 戸谷英世)



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