戸谷の言いたい放題

マンション建て替え円滑化法違反による諏訪2丁目住宅団地強制建て替え事業の事態

掲載日2011 年 12 月 26 日

ここで紹介するものは、諏訪2丁目住宅団地立替が如何に国、東京と、多摩市とが建て替え組合による法律違反を幇助することによって実施されているかを「控訴文」によって紹介しようとするものです。

上記当事者間の東京地方最判所立川支部平成23年(ワ)第697号所有権移転登記等請求事件につき、同裁判所が平成23年12月21日に言い渡した判決は不服であるから控訴を提起します。

第1.原判決の(主文)の表示
1.被告坂元克郎は、原告に対し、別紙物件目録1記載の不動産について、平成23年1      月15日売買を原因とする所有権移転登記手続きをせよ。
2.被告坂元克郎は、原告に対し、没し物件目録1記載の不動産を明渡せ。
3.被告伊藤綾子は、原告に対し、別紙物件目録2記載の不動産について、平成23年1     月15日売買を原因とする所有権移転登記を完了せよ。」
4.被告伊藤綾子は、原告に対し、別紙物件目録2記載に不動産を明渡せ。
5.訴訟費用は彦倉の負担とする。
6.この判決は、第2項、第4項に限り仮に執行することができる。

第2.控訴の趣旨
1.第2原判決を取り消す。
ただし、原判決中、2,4,6に関しては、明渡し断行仮執行が立川支部執行理の下で強制的に執行され、原判決自体意味の廃判決となっているので、控訴するわけには行かない。
2.被控訴人の請求を棄却する。
3.訴訟費用は、一審、二審とも被控訴人の負担とする。

第3.控訴の理由は要約すると、以下の3点である。
1.被控訴人である諏訪2丁目住宅管理組合は、その認可までの経緯を検討して、マンション建て替え円滑化法第4条(基本方針)、第9条(設立認可)、第12条(組合認可の基準)および第15条(時価補償)、第75条(補償金)及び建物区分所有法第62条並びに国庫補助均等的施下法等に違反して認可されたもので、憲法29条に違反し、法律上正当な権限を行使する資格を持たない団体である。建て替え組合は、法律上その正当性を証明できない限り、法律上強制権を行使して建て替えを実施する権限ない。

2.披控訴人が供託した1、170円の供託金は、マンション建て替え円滑化法第15条及び第75条の補償額に違反した供託金または建物区分所有法第62条に違反し、建て替え事業で権利変換を求めない人に対する強制的に地区外に排除する者にたいする時価補償金ではない。よって、この供託金によって、控訴人2人の財産を剥奪することはできず、控訴人のマンション所有権を、強制的に被控訴人に移転することはできない。

3.マンション自体は、既に披控訴人によって取り壊されているため、その権利回復は不可能になっているため、被控訴人が損害賠償を行うのならば、被控訴人が東京地方裁判所立川支部の裁判において証拠として披控訴人が提出した甲第8号証を根拠として、控訴人一人につき補償金として、3,159万円を目安とし、それに加え、目下、控訴人が仮設居住を余儀なくされている費用500万円及び、披控訴人が控訴人に与えた心身両面に渡す多大な損失に対する慰謝料500万円を加算した総合計4,159万円に対し、日歩5銭の延滞利息を含めて控訴人に支払え。

第4.本事件に関係する日本国憲法、マンション建て替え関連法及び国庫補助事業
1.一審において控訴人の主張が認められなかった理由

2人の控訴人は、善良に納税義務を果たし、30年以上前から日本の将来の経済環境も考えて自らの人生設計してきた。マンションを「終の棲家」として取得し、約10年前に住宅ローンを支払い終え、内部をリモデリングし、毎月5千程度の住宅管理費の支払いで、月額12万円の年金生活で、病院通いをしながらも自力で、ささやかながら豊かな生活を送ってきた。現在強制立ち退きをさせられたこれまでの半分程度の狭いアパートで、月額4万円もの家賃(これまでの住居費負担の10倍)を支払って定住できる住宅を見つけるまでの仮住まいを余儀なくされている。供託された供託金では、これまでと同様なマンションは購入できず、供託金は、移転補償金、仮住まいを含むと、法律で定めている補償金の3分の1強にしかならない。なぜ、日本国憲法下の法治国において、建て替えによって利益を追求している被控訴人によって、建て替えの犠牲を強制される控訴人が、浮浪者同然の状態に貶められようとしているか、一審判決はその不条理さ、理不尽さが裁判で全く認識されなかったことにある。その原因は以下の5点であると考える。
第一は、法律を蹂躙して進められている本建て替え事業が、法律に明確に違反していることを、控訴人が裁判官に準備書面として説明したが、それが一審裁判では、事実上審理の対象にされず、裁判官に説明できなかったことにある。
第二は、最初から被控訴人の要求を認め、その予見の下に、裁判官が法律を立法趣旨、立法の背景及び文理解釈にさかのぼって正確に理解しようとせず、かつ、行政処分は正しいという前提に縛られて被控訴人の論理を前面的に受け入れたことにある。
第三は、控訴人には、専門的知識経験がなく、かつ、代理弁護人を立てる経済的能力がなく、事実上、本訴訟を維持するに足りる専門知識を有する補佐人がいたにも拘らず、一審裁判官は控訴人からに補佐人申請を再三にわたり根拠なく拒否し、控訴人の裁判を受ける権利は抹殺することに公判の時間を割き、控訴人の求める審査をしなかった。
第四は、代理人弁護士による示談による解決に絞り、控訴人に出入り人弁護士の雇用を強要した。控訴人にはその指揮に応じられず、ついに、裁判官忌避が申請された。裁判期間の過半は、裁判官忌避の審査に費やされ、実質審理はされていない。
第五は、その間に行われた民亊保全法による明け渡し断行仮処分が執行され、控訴人は酷暑の8月12日に自宅マンションから暴力的に放逐され、約1週間野宿を余儀なくされた。その結果、事実上、控訴人の求める審理は全くやられず、判決は被控訴人の訴状の繰り返しで、最初から裁判官は被控訴人の請求どおりの判決をする予断どおりのはんけつなった。これは、法治国の裁判としてあってはならないことである。

2.法治国の秩序を信じてきた控訴人
日本における裁判は、日本国憲法で定める国家と国民との契約に基づき、私有財産権の保護を含む基本的人権を国家が守るという前提で国民に納税義務が課せられ、法律に照らして適正な裁判を受ける権利が認められている。また、憲法の下に作られた法律は、いずれも憲法の枠組みの中で、それぞれの法の目的を実現するものである。
控訴人は、法治国日本を信じ、本建て替え事業の経緯を最初から見てきて、本建て替え事業自体が、法律に違反を積み重ねて進められたものという確信があった。そこでこの事業は、行政により阻止されると信じてきた。しかし、多摩市及び東京都知事は、逆に、違反を幇助して、法律違反の建て替え事業を認可してきた。その原因をよく調べてみると、国土交通省住宅局の建て替え事業の補助金を交付する担当官自身が、法律違反を容認する指導をし、本建て替え事業を違法に実施させた経緯があることが分かった。
そこで、控訴人は最後の望みを司法に賭け、法治国のジャッジとして、法律に照らして事実審査をしっかり実施し、違法の事実を明らかにしてくれると信じていた。しかし、その信頼は裏切られた。それは、第一審の判決を見る以前に、人権を無視した明け渡し断行の強制執行が行われ、野宿を強いられたことではっきりした。しかし、それでも日本は法治国であると信じて控訴審に臨むことにした。

3.憲法第29条とマンション建て替え円滑化法
マンション建て替え円滑化法はその立法に当たり、憲法第29条の私有財産権の保護の規定との関係で、それまでの「マンションの老朽化等に条件を建て替え条件から外す」代わりに、「民主的な組合員の手続きが行われるという条件が守られるならば、組合員の5分の4以上の賛成があれば強制的に建て替えをできるようにする」ことになった。
その規定が「第4条の基本方針」である。その基本方針の内容そのものを、判例や英米法における判例を束ねた慣習法と同じ形で作られたのが、「二つの民主的な手続きを定めたマニュアル」である。
このマニュアルでは、住宅管理組合の組合員独自の予算で作成したマニュアルで定めた建て替え計画に基づいて、「建て替えに絞って検討をする」ことを組合員の5分の4以上の賛成で決定する「建て替え推進決議」を締結することにより、建て替えへの取り組みを組合合意として建て替え事業計画を進めることができると定められた。
その後、組合員の意向を正確に反映した建て替え事業計画を立てることをするために、国は、優良建築物等整備事業補助金制度を利用して、上記「建て替え推進決議」を補助条件にして3分の2の補助率で国庫補助金を交付できるようにした。
その「補助金を使ってまとめた建て替え事業計画」を組合員の共通の建て替え事業の認識として扱い、その事業計画に対して組合員の賛否を図り、その5分の4以上の賛成でもって、最終的な「建て替え決議」をするべきことがマニュアルで定められた。
この2つの5分の4以上の賛成決議、「建て替え推進決議」及び「建て替え決議」の手続きを踏んだうえで、マンション建て替え円滑化法第15条及び第75条で定めている「、建て替え事業に参加することのできない者に対する損失補償、並びに、その敷地の利用権と建物の区分所有権それぞれに関し、時価補償する」ことが定められた。この規定により、建て替え事業によって利益を受ける組合員は、建て替え事業に参加できない者に対して「適正な損失補償」をすることで、「強制権を持った事業をすることができる」とする法律を制定した。

4.マンション建て替え円滑化法と優良建築物等整備事業補助金
この法律制定の関連改正として建物区分所有法の改正が行われ、第62条における「建て替え決議」も時価補償もマンション建て替え円滑化法と不可分一体の運用を前提に定められたものである。一審判決で、建物区分所有法の「建て替え決議」の条件を列挙している。しかし、憲法第29条に適合すると判断できる条件として、「第4条の基本方針」の規定が置かれ、第4条の内容としてマニュアルに定められた。よって「建て替え決議」は、マニュアルで定めた条件を満足するべきことは、同法の立法の国会審議、衆参両院の付帯決議を見れば明白である。同マニュアルは、行政指針や法律に基づく行政命令ではなく、判例や慣習法同様、第4条の手続きが、「マニュアルの内容として定められた」とする条文の暗黙裡 (Implied clause)の理解がされているものである。
しかし、被控訴人は、多摩市の紹介もあり、本件マンション建て替え事業を実施するに当たり、江戸川マンション事業でNHK・TVで一躍、「建て替え専門業者」として売り出した訴外旭化成ホームズ㈱と接触を持つことになった。そして、被控訴人は、組合員に隠れて「建て替え事業者になるという了解」を与え、その前提で組合のコンサルタントになった。
被控訴人はコンサルタントの指導を受け、国庫補助金を詐取横領して建て替え事業を実施しようと計画し、組合総会で補助金詐取するための準備決議をさせた。組合員には、「政府が建て替え推進事業を進めているので、『建て替え推進決議』という名称の決議を5分の4の組合員の賛成で総会議決すれば、建て替えをするか、修繕をするかどうかという検討をすることが出来、その補助金には紐がつかない」と説明して決議をさせた。
その背景には、マンション建て替え円滑化法が制定され、優良建築物等整備事業補助金による事業実績を作るためにあせった国土交通省住宅局INU市街地建築指導室長(現在住宅局付審議官)が、東京都及び多摩市長を訪問し、マンション建て替え事業推進のために補助金の受け入れ制度の整備を要請し、「建て替え推進決議」の形式が整っていれば補助金は支給するといって、法律(マニュアル)違反を容認することで事業推進した事実がある。同室長は、その後、不正な補助金交付決定であったとする組合員の追及に対し、補助金申請書に添付された「建て替え推進決議」は、多摩市及び東京都を経由したもので、それを正しいと信じる以外になく審査しようがない、と開き直った。

5.「建て替え決議」の前提条件となる国庫補助事業
被控訴人による国庫補助金申請は、まさに、コンサルタントの指導どおり、マニュアルに定めた「建て替え推進決議」の実体のない名称だけの「決議」を添付し、組合総会の議決を経ないで申請された。その異常さを見て、多摩市長から補助金交付申請に冠する総会決議を求められた。しかし、組合員の隠れて隠密裏になされた申請であるため、総会決議は存在しない。そこで建て替え推進を謀略的に進めた組合幹部が、総会決議はないが、「理事長の執行権」と言い訳をつけた謀議文書「意思決定原義」を多摩市に提出し、「総会決議と同様なもの」として扱って欲しいと要求した。多摩市長は違反を承知して、国庫補助金の交付申請を行い補助金の詐取した。そして、被控訴人はそれを訴外旭化成ホームズ㈱に、マンション建て替え反対者の切り崩し工作費と、旭化成ホームズのやりたい建て替え事業計画作成に使わせた。その被控訴人が求める業務に使われた国庫補助事業の合計金額は、5億1千2百7十万円である
訴外旭化成ホームズ㈱が纏めた建て替え事業計画は、それが完成した段階で組合員の意向調査を実施した段階で、約30%以上の組合員が反対の意向を示した。そのため、被控訴人は、この「国庫補助金を受けた建て替え事業成果」は、「建て替え決議」には利用できないと考えて、その成果をもとにした「建て替え決議」をしないことにした。
先の補助金の使用が国庫補助金等適正化法に違反しているという理由で、被控訴人、多摩市長、旭化成ホームズ㈱が刑事告発を受け、多摩中央警察署から書類が東京地方検察庁立川支部に送られ、被告発人に訴追の危険性が高まった。そこで、刑事事件として起訴されない工作として、この事業が円満に別の業者に担わせる工作が必要であった。

6、法律に違反した「建て替え事業者選定競技」
それに代わる方法として、法律に定められていない違法な業者選考方法として、多摩市で多くの事業をやり、多摩市と関係の深い東京建物㈱に事業を担わせる「裏約束」のもとでのカモフラージュコンペであった。
マニュアルで定めているやり方は、先ず組合員が希望する建て替え事業計画を立案し、「建て替え決議」として決定して後、建て替え事業の実施を希望する建設業者を公募して、その中から選考する方法である。業者の選考を事業計画と言った意図して行うやり方には、事業計画事態に組合員の建て替えの意向が十分反映されないとして、マニュアルでは認めていない方法である。しかし、被控訴人が、訴外多摩市長及び旭化成ホームズ㈱を表向き不正を行った者ではなく、建て替え事業から撤退させることと、建て替え事業を強行することであった。そこで新しい不正な芝居を考えた。
被控訴人は、不動産研究所に働きかけ、組合員の財産である土地の評価で不当な操作を依頼し、通常であれば考えられない土地価格の減価率を持ち出してその評価を78%に落とし、そこで生み出した費用1戸当たり350万円と通常の引越し等の費用を合算して「1戸当たり500万円の移転等補償金を支給する」という条件で建て替え業者として選考されるように東京建物㈱に提案させることにした。その結果、東京建物㈱は、組合員から圧倒的な支持を得て建て替え業者に選考された。

7.「建て替え事業者の選定」と「建て替え事業内容」と「建て替え決議」
多摩市長と旭化成ホームズ㈱が刑事訴追を免れる環境が出来、建て替え事業のできる業者が東京建物以外に存在しなくなったとき、東京建物㈱は、被控訴人との間でかねてより約束していたとおりの筋書きでの条件変更の提案を組合員に持ちかけさせた。
「リーマンショックによる経済環境の変化による1戸当たり500万円の移転等補助金の支給はできなくなった。もし補償金を要求されるなら、東京建物㈱は事業から撤退せざるを得ない」
案の定、建て替えについてきた組合員は脅え、組合幹部は「東京建物㈱の申し出は、全面的に呑むしかない」と組合員を説得した。組合員が怯んだ隙を見て、建物の区分所有法第62条に基づく一括建て替え事業としての「建て替え決議」を強行したのである。
一審判決で示された「当裁判所の判断」は、マンショ建て替え円滑化法及びその関連改正された建物の区分所有法の立法の背景、経緯、文理を全く省みず、単に、被控訴人の主張をそのまま記載しているもので、まともな審理を尽くしていない証拠である。
このような不当な「建て替え決議」であったため、被控訴人も東京都知事の認可に不安を抱いたに違いない。22年3月に「建て替え決議」を実施し、東京都知事に建て替え事業組合の認可申請を行った。マニュアルによれば、「建て替え決議時点で建て替えをしないことが組合として確定したのであるから、修繕積立金は、その時点の所有者に返戻する」ことが定められている。しかし、被控訴人は、建て替え組合の認可申請をしながら、修繕積立金を返戻しないだけではなく、逆に徴収し続けた。

8.東京都知事による建て替え組合の認可
それは、違反を積み上げてきた被控訴人には、「建て替え組合の申請をしても、東京都知事からの組合認可が得られるという確信が持てなかった」のではないかと考えられる。被控訴人は、東京都知事の組合認可(22年12月)の得られる見通しが得られた認可の得られた1ヶ月前の22年11月まで組合員から修繕積立金を不当に聴取し続けた。
東京都知事の組合認可は、マンション建て替え円滑化法の多くの条文に違反しているが、中でも、第12条に定める「組合認可の基準(第10号)」に違反して認可した。
控訴人は、国土交通大臣に対し「東京都知事の建て替え組合認可は法律に違反した認可である」と不服審査請求をしたが、却下された。現在、国土交通大臣の却下処分は法律に照らして間違っているとする行政事件訴訟として東京地方裁判所で係争中である。
この裁判において、裁判長は、「国土交通大臣の不服審査請求の却下という手続きにしか立ち入れなく、東京都知事の認可の事実まで踏み込めない」という趣旨の発言をして結審した。もし、このような裁判に終始するとしたら、「違反はやり得」という不条理な社会となってしまい、国民の司法に対する信頼は失われることになる。

第5.控訴理由の根拠及び説明
1.東京地方裁判所立川支部による不当裁判

(1)法治国の司法を信じてきた国民の裁判を受ける権利を蹂躙した裁判所
控訴人2人の諏訪2丁目住宅管理組合員は、下記のような行政的に容認された違法な建て替え事業を司法が許すことはないと信じ、また、法廷で憲法が国民に保障した裁判を受ける権利が保障されると信じ、「控訴人が法定で陳述した主張の事実確認はされるもの」と信じていた。しかし、控訴人が主張した被控訴人が犯した違反の事実関係に関し、東京地方裁判所立川支部の一対の裁判、即ち、木目田裁判官(所有権移転裁判)及び村田裁判官(明け渡し断行仮処分民亊保全裁判)は、いずれも全く審理の対象にせず、その判決は、東京都知事のなした認可自体が第8,1で指摘するとおりの法律違反を犯し、建て替え組合を認可したものである。
一審判決文中、「第3 当裁判所の判断」は、被控訴人の言いなり主張を容認したもので、事実関係としての認識が間違っている。中でも国が定めた2つのマニュアルは、立法時に憲法第29条の抵触しない民主的な合意のやり方として、マンション建て替え円滑化法第4条の内容を定めたもので、判例や慣習法と同じ位置づけのものである。定められた組合員共通の検討を前提にした「5分の4以上」の賛成による強制権付与の根拠を定めたものである。つまり、国、東京都及び多摩市が違反を幇助してきた行政による処分を、司法もまた、追認するものでしかなかった。

(2)補佐人の参加を拒否した控訴人不在の裁判
控訴人二人はいずれも高齢者であるとともに、一人は極度の難聴で公判についていけない上、これまでの人生で本訴訟関係法との関係もなく、法令の知識経験も不足していることから、法定で専門的知識を有する者の保佐が必要であった。この裁判に補佐人がつかなければ、日本国憲法で明記した裁判をする権利は保障されず、人権は守られない。控訴人らはこの裁判に危険を感じ、民事訴訟法第60条にもとづく補佐人を申請した。しかし、木目田裁判官は、控訴人からの補佐人の申請に対し、納得の行く理由もなく却下した。木目田裁判官は、法廷での内容のある審理はせず、補佐人の承認申請を却下することと、被控訴人の主張を控訴人に押し付けようとするだけのやり取りに終始した。
所有権移転の不当性を指摘した控訴人の要求に対し、裁判官は、被控訴人に控訴人が求める答弁または反論をさせず、また、控訴人に対し、被控訴人に所有権移転をしない主張を審理の対象とすることは一度もなかった。
木目田裁判官は、最初から最後まで、「被控訴人の主張を認めよ」と控訴人を強要することに終始した。難聴の控訴人が筆談を求めているにもかかわらず、それに応じず、聞こえない控訴人の耳元で甲高い声でヒステリックに怒鳴るだけで、控訴人には何も伝わらないというおよそ公平な裁判とは言えない非民主的なものであった。
そして、判決には控訴人の主張は、原告適格がないことと、建て替えに参加できない者に対して行うべき時価補償について、正確に理解されていない。マンション建て替え円滑化法の制定にあわせて建物区分所有法が関連改正されたという経緯で、5分の4で行う強制権の付与につながる「建て替え決議」は、第4条の内容を定めたマニュアルに従うことがなければ,憲法第29条の違反となることは立法時に議論されたことである。

(3)弁護士雇用の強要
控訴人にとって、本所有権移転請求と明け渡し断行仮処分決定の2つの訴訟は「青天の霹靂」で、何一つ準備のされていない段階で開始された。控訴人は、依頼できる弁護士の当てもなければ、弁護士を雇用する費用自体がなく、かつ、訴訟中途で、自宅マンションからの強制排除により仮居住家賃がこれまでの住居費負担の10倍に上昇した結果、生活が切迫した。しかし、法律上、自宅マンションを所有しているということで生活保護の対象にならず、弁護士を雇用するための助成も受けられないことが明らかになった。
そこで本訴訟に依頼できる適切な能力と控訴人の状況を理解できる弁護士を無償で雇用することは全く望めない状況にある。そこで、かねてより本建て替え事件の法律違反を問題にし、「建て替えの反対」ではなく、「法治国としての秩序が守られるべきこと」を求めて建て替え問題に関係した戸谷に協力も求めた。戸谷は弁護士資格を保有しないが、中央官庁で住宅、建築、都市行政と同時に、政府提案立法業務に携わった経験を持ち、内閣法制局の審査で政府の説明側の立場を勤め、これまで、東京高等裁判所や最高裁判所に対して、弁護士の求めに応じて意見書を提出した経験がある。そのほか、目下多数の行政事件訴訟に専門的な立場で取り組んできた住宅・都市および不動産にかんする国家資格を有する専門家である。その娘が同じ住宅団地で生活していた関係があって、控訴人のおかれた状況に十分理解があることから訴訟の補佐を依頼することにした。

(4)所有権移転訴訟と並行して行われた明け渡し断行仮処分訴訟
所有権移転請求訴訟と並行して行われた民亊保全法に基づく「マンション明け渡し断行仮処分」では、「供託金を供託したので、控訴人はその自宅マンションを明渡せ」と債務者の立場に立たされ、また、本民事訴訟法では「その所有権を被控訴人である建て替え組合に移転せよ。」として、債務者または被告の立場に立たされた。そこで、控訴人は、供託金の前提となった建て替え組合の法律上の正当性に対して、あらためて審理の対象にするように、いずれの裁判でも要求した。しかし、いずれの裁判においても、控訴人が要求したにも拘らず、裁判官は最初からそれを審理の対象にせず、裁判官自身が「被控訴人の主張を認め、示談にせよ」迫り、「示談とするためには、当事者では話がし難い」から、控訴人は代理人弁護士を依頼するよう裁判官の指揮という形で「弁護士を雇え」という脅迫を繰り返した。補佐人は代理人ではなく、しかも、戸谷は、示談に持ち込もうとする木目田裁判官の裁判指揮は、被控訴人の言いなりの法廷指揮で、控訴人の利益を損なうものと判断し、控訴人の主張をできるだけ正確に準備書面に纏め、控訴人を法定外で補佐した。木目田裁判官にとって戸谷は邪魔であったので、法定内での保佐人としての酸化を拒絶津市法定に入れない姿勢を崩さなかった。

(5)供託金の額と時価補償の額
民事保全法による審尋に当たって、控訴人が被控訴人から供託された供託金は、事実上、法律で定めた時価補償額の3分の1の額にしかならず、それでは控訴人は路頭に迷うしかないと判断された。そこで裁判官に対し、控訴人は「被控訴人である組合の供託金では、控訴人は都市難民にさせられる」という悲痛の訴えをした。それに対し木目田裁判官は「控訴人らは被控訴人の訴状を認めること以外の選択はない」と言う趣旨の発言を繰り返し、村田裁判官は、薄ら笑いを浮かべて、「本件の供託金は、補償を対象にするものではない。供託人で路頭に迷うことがあっても、それも仕方がないこと」と言い切った。この裁判官による明渡し仮処分断行決定により、以下の悲劇が惹き起こされた。(供託金として、マンション建て替え円滑化法第15条及び建物区分所有法第62条で定めている時価補償の考え方は、「第8、4.マンション建て替え円滑化法の補償金とその供託」のとおりである。)

(6)仮処分と最判所による強制執行
同裁判官は、建て替え事業が三つの関係法(マンション建て替え円滑化法、建物の区分所有法、国庫補助金等適正化法)に違反して被控訴人が実施を請求した明渡し断行仮処分を全面的に認める決定をした。その決定後1週間目の、真夏日の続く酷暑の8月12日に、控訴人は自宅マンションから東京地方裁判所立川支部の執行吏により、「明け渡し執行仮処分に対する異議申し立ての決定及び所有権移転決定以前」に、控訴人坂元(男性、84歳)及び同伊藤(女性、79歳)が、非人道的なやり方で、人権を無視して追い出された。
控訴人坂元は野宿を強要され、同伊藤はビジネスホテルに避難を余儀なくされた。二人の控訴人は、法律違反の東京都知事による組合認可により債務者の立場に立たされた。いずれの控訴人も被控訴人に対し、直接的に債権者に債務を負っていたわけではない。
1週間前になされた「明渡し断行仮処分決定」に対しても異議申し立てをし、それが受理されていたということは、債務者としての地位も法律上確定していたわけではない。法務局人権委員会は、最判所の決定に対し保護はできないといい、警察署は控訴人が「裁判所の判断が確定していない段階では、刑法上の「推定無罪」に相当する「推定非債務者」であると主張し、非債務者に対する暴力事件として刑事事件としての被控訴人を刑事告訴したが、民事事件では、組合認可という「公定力」が優先するといって告訴に応じようとしなかった。法務局も警察も守るべき者が、主権者・国民であることを基本的に忘れ、非人道的扱いを放置し、被控訴人・不正業者の利益幇助にまわっている。

(7)理解できない「控訴人が犠牲を被らなければならない理由」
控訴人は、建て替えを強行する債権者の利益追求の犠牲者で、法律上の違反を侵してはいない。法律違反を犯しているのは被控訴人である。控訴人が、法律の違反者である被控訴人によって、このような犠牲を強いられなければならない理由は一体、何か。
被控訴人が利益を追求するために、控訴人が被害を受けているのであって、マンション建て替え円滑化法制定の国会でも、マンション建て替えに参加できない人には、適正な補償をすることで、憲法第29条の私有財産権の侵害にはならないとされた。
本件の場合にも、係争中の問題処理に、緊急な工事を先行する逼迫する必要があれば、控訴人らに仮住居を提供して明渡しの執行をすることが、マンション建て替え円滑化法の立法趣旨に沿う対応ではなかったか。
被控訴人は、控訴人に対して、東京地方債版書立川支部は、仮処分決定後、控訴人に対し1週間しか、仮住居を探す余裕も、引越しの準備をする時間も与えず、あたかも「長期にわたる請求に応じなかった債務者」か、または、「犯罪者にであるかのように強硬な強制排除」を実施した。
同じ住宅団地で、数ヶ月前から明け渡しを求められていた訴外賃貸居住者には、本件の代執行から約1ヵ月後まで、移転先を探す余裕として、同一団地での居住の猶予を与えていた。仮処分断行は、老人差別と同時に、この代執行の緊急性に正当性がなかったことを証明している。

(8)正当性のない裁判官の仮処分決定と控訴人の生活破壊
本事件の二人の控訴人は、30年ほど前にマンションを取得し、20年でローンを支払い終え、人生の終末までの快適な生活のために、住宅ローンの完済後、住宅の内部を快適にリモデリングしてきた。そして、月額5千円弱の住宅団地管理費のみの住居費負担で、人生の終末まで、他人に遠慮することなく、長年住み慣れた自宅マンションで年金(月額12万円)だけで豊かな生活のできる人生設計をしてきた。控訴人の二人は、これまでのマンションで、経済的不安もなく、何不自由なく、十分豊かな生活を送ることができ、建て替え自体の必要を認めていなかった。建て替えマンションに自己負担しなくて権利変換を受けられても、新しいマンションに入居すれば、エレベーターがつき、共益費や駐車場代等維持管理費が高額になり、控訴人にとっての高額な修繕積立金や管理費を考えると、経済的に生活が成り立たないことが明らかになった。

(9)人生の生活設計全体を狂せてきた原因者の責任
現在、控訴人の二人は強制排除されたため、仮住居で生活を始めたが、これまでのマンションの半分程度の面積の1室居住で、家賃は月額4万円もする。そのうえ、一人の控訴人は病気で入院中の弟の面倒を看、自らも通院をしているため、生活は緊迫している。もう一人の控訴人は難聴で通院をし、マンションを奪われた現在の生活は火の車で、これからの生活は困窮を極め、長生きすればするほど経済的に追い詰められ、健康上の不安と、事故による臨時支出の不安は拡大し、早晩、生活自体を継続できなくすることは明らかである。それはマンション建て替え事業が法律に違反して強行され、事業施行者が正当な時価補償をしてないために起きている問題である。
国会の審議を紐解けば明らかなとおり、マンション建て替え事業は、これまで平和に暮らしてきた人を都市難民として貧困な状態にする事業ではないはずである。

(10)時価補償額の算定
マンション明け渡しのために供託された供託金は、「マンション建て替え円滑化法第15条及び区分所有法第62条の規定で定める時価補償の規定」によれば、それは、「土地の利用権」と「区分所有権」に対し、「時価補償する」費用でなければならないことを明記している。木目田裁判官が判決で、「当裁判所の判断、2 本件各建物の時価について」では、被控訴人の主張を繰り返しているだけのもので、控訴人が答弁書で提出した内容に対し、全く応えていない。つまり、「裁判所の判断」は、法律の立法趣旨、法律の分離、不動産補償理論のいずれに照らしても説明責任を果していないものである。
マンション建て替え円滑化法第15条に従って時価補償額を計算すると、建て替え組合の最判所に提出した鑑定資料によっても、2,659万円相当の財産になる。その他の関連する補償額を加算すれば、総額は、3,158万円になる。
それに対し、東京地方裁判所立川支部の裁判官は、補償の理論に関する初歩的な知識がなく、「第15条は被控訴人が言う時価で、控訴人が主張する補償の理論は適用できない」として、「1,117万円の供託で足りる」とした建て替え組合の主張を、東京地方裁判所立川支部は全面的に認め、これまでの二人の控訴人である老人の生活を崩壊させようとしている。本事件における所有権移転は、控訴人の既存のマンションに対して適正な時価による補償がされないでいて、所有権の移転ができる理屈はない。
この時価補償の内容は、建て替え事業計画内容として多摩市及び東京都が十分新調に審査すべき内容であるにも拘らす、多摩市及び東京とは、杜撰な審査しかしないで組合認可を被控訴人の言いなりにやったのである。(「第7、3.本事件における時価補償の算定」に詳述)

(11)修繕積立金の詐取横領
被控訴人は、「建て替え事業の組合決定時点」及び「東京都知事が建て替え組み合の事業認可」をした時点で組合に委託していた修繕積立金(1戸当たり111万円)を、組合員全員に返礼すべきであった。しかし、被控訴人は、本マンション建て替え事業が法律に違反しているとして反対している控訴人に対して、「供託金が供託された瞬間に、マンションの所有権は被控訴人に移ったので、修繕積立金も組合のものになった」という修繕積立金に関するマニュアルの説明に反する不当な理屈で詐取横領してしまった。
一方、建て替え賛成組合員には、区分所有権の変換とは別に、取壊しマンションの修繕積立金を建て替え決議時点のマンション所有者には支払っている。
このような不当な差別をした理由は、控訴人を更なる兵糧攻めをし、苦痛を与えるためである。つまり、被控訴人は、控訴人が供託金を時価補償とは認められず、供託金には手をつけられないでいる事情を知り、かつ、自宅マンションから強制排除され、年金生活で一挙に住居費が10倍に拡大し、生活が火の車になり、歯を食いしばっている控訴人に支払うべき修繕積立金を詐取横領して苦しめているのである。マンション建て替え円滑化法は、個人の財産を強制的に取り上げて実施する事業であるから、この事業で泣く者が出ないようにと言うことで、衆参両院での付帯決議がなされた立法の趣旨は、無残にも被控訴人により蹂躙されている。

(12)東京地方裁判所立川支部による「未必の故意」
被控訴人建て替え組合から、控訴人は民事保全法では債務者の立場に立たされ、または、所有権移転訴訟では被告の立場に立たされた。いずれの裁判にあっても、「法律に違反して認可された建て替え組合自体に、債権者としての適格および原告としての適格はない」と言う控訴人の主張を覆すことができなければ、債権者、又は、原告である立場を主張することはできない。しかし、東京地方裁判所立川支部の2つの裁判では,控訴人の法律違反の事実の指摘がされたにもかかわらず、その主張に対して事実確認もせず、被控訴人に反証をさせる義務を課さず、「裁判官は訴状及び準備書面により、被控訴人の主張を全面的に認め、予見を抱き、それで裁判して何が悪い」と控訴人に開き直った。その上で、裁判所の決定が非人道的な控訴人を野宿に追い込む非人道的な結果になる強制執行し、控訴人を野宿させると言う日本国憲法に違反する「人道に反する罪」を「未必の故意」として犯した。

第6.「行政処分の誤りを審理するよう求めている裁判」で、「行政処分に誤りがないことを前提とする裁判官の判決」
(1)憲法が国民に認めた裁判を受ける権利

両裁判とも、裁判官は憲法に違反して、控訴人求める「正当な裁判を受ける権利」を次のように蹂躙してきた。
建て替え組合が、「違法な手段で建て替え組合の認可を得た事実」を、審理の対象にせず、
「訴状及び準備書面により裁判官が得た予見により裁判を指揮することは、裁判官の裁量権限である」といい、国民が求める事実確認すらせず、建て替え組合の主張どおりの内容を「オウム返し」で「最判所の判断」とする被控訴人に偏った社会的な説明責任を果していない裁判、つまり、控訴人の裁判を受ける権利の蹂躙と言う憲法違反を犯してきた。

(2)補佐人不在では維持できなかった一審裁判
中でも所有権移転裁判に置いては、木目田玲子裁判官は、控訴人の再三再四に亘り、補佐人請求を却下し続け、少なくとも難聴である控訴人、伊藤綾子は筆談を求めたのに、何一つその要求に応えず、無意味な公判を余儀なくされた。裁判官が被控訴人の言いなりの裁判を実施したため、補佐人自体はいてもいなくても同じ結果になった。しかし、傍聴人として毎回出廷していた戸谷が、閉廷後、公判内容と、披講訴人の答弁の分析と準備書面を取り纏め、毎週1回、2時間平均かけて、控訴人とその内容検討を繰り返し、両控訴人に裁判所でのやり取りの解説と準備書面の取りまとめをすることで、控訴人には、裁判の経緯が解り、少なくとも控訴人としての意見は最判所に提出することができ、裁判を辛うじて維持できたといって良い。

(3)「覆水盆に帰らず」となったときの損失補償
控訴人は、本建て替え事業が三つの法律に違反して勧められてきた事実を指摘し、建て替え事業自体を実施してはいけないと主張してきた。しかし、東京地方裁判所立川支部の裁判官は、本事件及び建物明渡し断行仮処分において、被控訴人に対し係争中であっても、東京都知事の認可が得られた事業であることにより、事業施工を優先した。この係争中の事件に対して、法律違反の嫌疑を控訴人が提起しているにもかかわらず、「公定力」を背景に、裁判官は法律違反の事実の究明(審理)を怠り、被控訴人の違反事業による不利益の追及を幇助し、被控訴人が建て替え工事の実施を容認してきた。その結果、控訴人は本訴訟で正義が認められたとしても、その権利である取り壊されたマンションの復活を実現することは不可能になってしまった。

(4)所有権移転はありえない「時価補償違反」
これまで善良な納税者であり、自らの人生設計を終末まで展望して作ってきた控訴人の老人二人が、建て替えによって利益を上げる業者及び建て替え賛成の組合員の利益、並びに、税収増を望む多摩市、事業税収を求める東京都のために、残酷にも難民に陥れられなければならない理由はない。控訴人の財産権であるマンションの所有権移転を、「時価補償をしないで奪い取る所有権移転」を認めることはできない。日本国は資本主義経済を基本とする自由主義経済の国である。その国のルールは憲法以下関係法律で定められている。その法律に根拠を置かないで国民の財産権を奪うことはできない。

(5)憲法で定めた基本的人権の尊重と補償の理論
控訴人が、現実的に要求できることは、この事業によって奪われた「平和で、経済的にも年金生活者に受け入れられるこれまでに控訴人が努力し築いてきた「生活設計してきた生活の回復できる補償」である。それは、マンション建て替え円滑化法第15条及び、建物区分所有法第62条で規定されている時価補償が確実に実現することである。
建て替え事業に参加し、権利変換を受ける「建て替え賛成者の既存権利」と「建て替えに参加できない者の既存権利」を同じ(同額)と計算していることは、法律に照らし間違っている。即ち、自宅を建替える人にとって、「既存の住宅」は取壊しの対象である取り壊し費用が必要となる「マイナスの資産」(本事業の場合被控訴人は1戸当たり86万円必要であると見積もっている。)である。
一方、控訴人が自宅に生活し続ける価値を認めて、本件の場合、インテリアを改装し、エアコンを新設し、快適な生活環境を造ってきた控訴人にとって、その住宅は高い効用を発揮しているマンションである。その住宅を控訴人の意思に反し、建て替え事業によって、建て替え利益を得ようとする被控訴人が、控訴人のマンションを手に入れるために、マンション建て替え円滑化法第15条及び建物区分所有法第62条に明記されているとおり、土地の利用権と区分所有権に対して時価補償をしなければ、控訴人の損失は償われず、控訴人の損失を補償しない状態で、控訴人のマンションを手に入れることはできない。その計算は公共事業の損失補償基準要綱(閣議決定)に倣ってしなければならない。

第7.本事件における時価補償額の算定
控訴人としては、本事業が被控訴人の希望通り進めようとする際、マンション建て替え円滑化法に違反していても、どうしても建て替え事業を実施したいという場合には、既に控訴人のマンション自体が取り壊されてしまっているわけであるから、復元は不可能で、補償によってしか控訴人の損失を償うことはできない。そのための適正な「損失補償」が、本裁判に置いて提示されない限り、控訴人の権利が侵害されることになる。
東京地方裁判所立川支部で、被控訴人が法定に提出した7月20日付甲8号証は、明らかに控訴人を愚弄し、被控訴人の不当な主張を繰り返すものでしかない。このような証拠は、被控訴人の不当性を立証するもので、裁判所はこの証拠を、不正を証明する「証拠として認めること」をしなければならない。つまり、甲第8号証を現状に沿って評価内容を正しく修正すれば、そこに補償の条件が示唆されている。それは以下の理由による。

(1)建て替えに応じる者の現在資産額
被控訴人が被告に提示するべきマンション価格は、マンション建て替えを前提にしない通常のマンション流通がされているときの「時価」でなければならない。しかし、本鑑定書の価格は、取り壊しをした権利変換を受ける組合員の平均資産価値、つまり、更地価格から既存マンション取り壊し費用を差し引いた額を640戸で除した平均値として計算している。この価格はマンション建て替えに賛成した組合員の現在資産額の計算である。
一方、控訴人の時価補償額の土地の利用権は、更地価格であって、そこからマンション取り壊し被用を差し引く前の価格でなければならない。

(2)正当性が認められない土地評価の減価率
本開発地の更地価格の評価としての比準価格の査定は、この土地の規模と開発計画の弾力性を考慮しなければならない場合に適用される。しかし、本敷地の法地部分や、規模の大きい不整形地等を理由にする減価率は、適用する余地はない。実際になされた開発計画を見れば明らかな通り、それらの理由により、この地に指定されている都市計画決定された法定容積一杯の開発が出来ていない事実はないからである。即ち、土地利用が死刑によるできていないという理由で78%に減額しなければならない理由はなく、ここで採用されている減額補正は適切ではない。よって、標準価格を格差修正する必要はなく、比準価格は、7,280百万円ではなくて、減額修正をしない前の、9,338百万円としなければならない。

(3)傍証となる東京建物による既存マンションの権利販売額
よって、9,338百万円を、全住宅640戸で除した1戸当たり平均土地価格は、1、459万円である。一方、現在、建て替えを実施する東京建物㈱が、建て替え後のマンションを販売のために、一般不動産市場に対し、東京建物㈱が先に購入したマンションの購入者に、権利変換により新規マンションを提供する販売促進事業を実施してきた。そのときの権利変換を得られるとして名義上の従前住宅所有者となる権利として、1戸当たり1,570万円で既存マンションを販売している。東京建物㈱野考える既存マンションの権利と、更地土地の価値との差額は111万円である。これはマンションの取り壊し費用として、事項(4)で示された86万円を差し引くと、その差はわずか25万円となる。誤差1.5%である。

(4)建て替えに参加しない人から奪うことに正当性のない既存マンション除却費
建物解体撤去費用、1戸当たり86万円は建て替えを希望する人にとっては必要な費用であるが、明け渡しを求められる人の住宅購入費から控除するものではない。

(5)区分所有権の価値
それに代え、区分所有権の価値とは、マンションを手放すことを要求されている控訴人たちにとって、補償の対象になる価値のことである。控訴人にとって、既存マンションは現実に効用を発揮しているものであり、その提供している効用を実現するために、現在存在するマンションと同一のデザイン、機能、性能を実現するものを現時点で建築した場合の費用を推定再建築費と言委、それが補償理論に基づく「補償されるべき価値」である。現在の取り壊された程度の低い品質のマンションであっても、その推定再建築費用は、低く見積もっても、20万円/㎡は必要であるとして、900万円となる。
二人の控訴人は、この所有するマンションを、それぞれ終末まで快適に生活することのできるマンションとするため、住宅ローンを支払い終えたとき、AC(エアコン)を新設し、インテリアをやり変え、快適な生活環境にリモデリングしており、そのための費用として、それぞれ300万円程度支出しており、それらに対しても当然補償されなければならない。

(6)土地の利用権と区分所有財産の価値

上記(2)及び(5)より、被控訴人が控訴人に対し時価補償すべきマンション建て替え円滑化法第15条、又は、建物区分所有法第62条に基づく土地の利用権と区分所有権の合計した不動産買収費用としては、甲第8号証を根拠に控訴人が補償されるべき額を計算するとすれば、1戸当たり平均額が、1,459万円+900万円+300万円=2,659万円支払わなければならない。

(7)移転補償費等
さらに、本件の場合、建て替え希望者は強要されて明け渡す(買収に応じる)ものであるから、不動産の売買および引越しに伴う費用をそれらと別途に補償するべきことは、過去の民亊紛争処理と同じである。東京建物は、業者選定に当たり、その費用として、業者選定に当たり居住者に仮住居保証を含んで、1戸当たり500万円の補償金を支給すると約束していた。

(8)控訴人に支払うべき時価補償額
以上の経緯を考えると、原告は被告に対して明け渡しを求めるならば、引越料を含んで、東京建物の論理としても、平均値として、被告には、住宅補償額として、上記(5)+(6)+(7)の合計額として、2,659万円+500万円=3、159万円以上の額を提示するのが当然である。

第8.マンション建て替え円滑化法違反の補償金とその供託
被控訴人は、控訴人同様、「円滑化法第15条第1項に基づき、被控訴人により本件建物の区分所有権及び敷地利用権を時価で売り渡すべきことを請求されたものである」といっている。しかし、それが建て替え賛成者の現在のマンションを取壊して更地にしたときの価格であるかのような主張をしているが、それは第15条の時価ではない。
仮にマンション建て替え円滑化法上正当性のある建て替え組合であったとしても、この買取価格は、同法第15条で定める時価という補償金として法律上適正なものではない。また、既に説明したとおり、建て替えに賛成した者の権利額と、建て替えに賛成できない者の補償額とは、同じ時価でも、計算内容は異なる。つまり、マンション建て替え円滑化法第58条(権利変換)に関する資産額の評価(第63条)と第75条(補償金)に関する補償資産の評価(第62条)の算定に関し、第62条および第63条の文言上は同じように記載されているが、その実態は別の内容である。

(1)    建て替えによる権利変換に関する既存資産の評価
建て替えを希望する者にとっては、マンションに限らず、すべての建築物の建て替えに関し、既存の建築部分はすべて建設廃棄物として取り壊しと廃棄物処理費用及びこの地区から強制退去をする人に対する補償費用を必要とするマイナスに資産である。その結果、更地の土地と、使用しなくて済むようになった修繕積立金が資産として残ることになる。その計算は以下のとおりである。
現在の鑑定評価額は、「建て替えによる権利変換に関する既存資産評価」ではないか。
(第63条による建て替えにより権利変換を受ける人の資産)=(更地の年評価額)+(修繕積立金)-(既存マンション取り壊し及び建設廃棄物処理費用)-(強制的に地区外に排除する人に対する補償費用)

(2)    この地区から強制的に排除される人びとに対する補償金
強制排除される人は、現在の住宅が彼等の生活をするうえで十分満足のいく効用を提供している住宅である。そのように考えているため、建て替えに賛成しない人たちは、既存マンションを取壊さないでそこに居住し続けたいと希望している。建て替えを強制することで、これらの人たちは、現在、彼等にとって十分効用を発揮している住宅を奪われるわけであるから、「彼等が、現在享受している住宅」と「同じ効用を提供している住宅」を提供するための費用を補償しなければならない。この補償の理論は、「公共事業の施行に伴う損失補償基準要綱」(閣議決定)に倣って行われなければならない。つまり、現在の「明け渡しを求めている住宅」を現時点で、「建設するために必要な費用」を補償するということである。そのためには、土地を取得して、現在のマンションと同じ設計内容の住宅を現時点で建設したらいくら必要であるかと言う費用をもって、計算した推定再建築費として見積ることになる。
(補償額)=(団地の敷地更地の評価価格)+(現在のマンションの推定再建築費+修繕積立金)全体の640分の1となる。
なお、(マンション建築物の現在価格)+(修繕積立金)=(推定再建築費)の関係があるが、現在の修繕積立金は使用しないことになったものであるから、建て替えを実施することを住宅管理組合が決定した時点で、「マンションを所有していた者全員の組合員に均等に分配」しなければならない。

参考資料:諏訪2丁目住宅建て替え事業「違反」の経緯
第1.建て替え組合認可にかかるマンション建て替え円滑化法違反の事実
(1)「マンション建て替え円滑化法」による強制規定と憲法第29条との調和

マンション建て替え円滑化(平成14年6月19日施行)は、マンション建て替えを円滑に進めるため、それまでのマンションの老朽化条件を取り外し、「住宅所有者の5分の4以上の合意が得られれば、基本的に強制的な建て替えができる」とする法律として制定され、建物区分所有法も関連改正された。この改正どおりの施行が、憲法29条に適合するとされている。
マンション建て替え円滑化法では、憲法29条との関係から第4条基本方針を定め、その内容を2つのマニュアルとして定めた。このマニュアルは、単なる運用指針ではなく、英米法における控訴審判決を束ねた「慣習法」や日本の最高裁判所の「判例」同様、第4条の基本方針そのものを定める内容として作成された。その内容とは、マニュアルで定めた民主的手続きを経て5分の4の賛成を2段階のプロセス、即ち、「建て替え推進決議」(組合自身の費用での作業を基にして、建て替えに絞った検討をする決議)と「建て替え決議」(組合員の意向を反映した国庫補助金を受けて立案した建て替え事業計画に基づいて、建て替えを実施する決議)の手順を取るべきことにより、憲法との調和が図られたとした。

(2)第1段階:「建て替え推進決議」:修繕か、建て替えかを決定するマニュアル
建て替え事業は、先ず、組合の費用でもって、建て替え事業の大雑把な計画を立てて、権利がどのように変換されるかの概要を知った上で、組合員全員が組合として「建て替えに絞って検討をする」と言う意思決定をする。それを「建て替え推進決議」と言う。この推進決議が行われた組合に限り、組合員の要望を反映した実際に実施しようとする建て替え事業計画に進むことになる。この事業計画は、実際の建て替え事業の実質的な内容を決定するものであるから、国は「優良建築物等整備事業補助金制度」を適用して、事業計画の作成に要する費用の3分の2を国庫補助することにした。つまり、「建て替え推進決議」は国庫補助金交付条件となった。

(3)幹部国家公務員が指揮した「優良建築物等整備事業補助金」詐取横領の事実
諏訪2丁目建て替え事業では、国土交通省住宅局INU市街地整備室長(現在、住宅局付きの審議官)が東京都及び多摩市に出向き、市長に対し名目としての「建て替え推進決議」をすれば国庫補助金の形式上の書類が整ったことになるので国は補助金を交付すると口頭で約束し、東京都及び多摩市に国庫補助金受け入れ制度の整備を命じ、建て替え事業の実績作りを指揮した。
諏訪2丁目住宅管理組合に入った「建て替え事業者となる約束」を裏で得ていた建て替えコンサルタント旭化成ホームズ㈱は組合を指導して、組合総会では「国は建て替え推進をしているから、建て替え推進決議を5分の4以上の賛成で行った組合には、紐の付かない国庫補助金を交付する制度ができた」と組合員を騙して、「建て替え推進決議」を行わせた。
そして、諏訪2丁目住宅管理組合理事長名で、平成16年7月、ニセの「建て替え推進決議」を添付して、5億1千2百7十万円のうち8百万円の国庫補助金申請を行った。その費用で、組合と建て替え事業者となる裏約束を得ていた旭化成ホームズ㈱は、建て替え反対者の切り崩し工作と、同社が希望する建て替え事業の設計図書を作成し、その計画に従うように組合員を説得した。

(4)多摩市による国庫補助金詐取幇助
国庫補助申請には、建て替え事業をする総会決定が必要な書類であるが、総会決定も理事会決定も存在しない。多摩市の質問に答えて提出した補助金申請の裏付け資料は、建て替え推進組合幹部が、「理事長の代表執行権」なる「法律上根拠のない権限の行使」を理屈とするものである。それは組合理事長以下一幹部6名が共同謀議を証明する「意思決定原義」で、民法及び区分所有法に違反した組合の意思決定であった。多摩市は組合に申請の正当性の根拠を求め、その事実を知ったが、同時に総会及び理事会の賛成が得られないことを知り、違反を承知の上で国に対し、東京都知事を経由し国庫補助金申請を行い、組合の国庫補助金の詐取を幇助した。

(5)補助金等適正化法違反の行政訴訟と刑事告発
旭化成ホームズ㈱は、「江戸川マンションの建て替え事業を実施した実績」を売り物に、自社の計画した建て替え事業計画をばら色に描き、建て替え反対者を孤立化させることに国庫補助金を湯水の如く使った。その中で危機を感じた2名の組合員は、国庫補助金の不正申請と交付を問題にし、多摩市会計監査委員会に不服審査申請をした。しかし、監査委員会は違反の事実を認めたものの、建て替え事業をする方向は市として認めているとして、審査請求は却下された。
その後、組合員は東京地方最判所に行政事件訴訟法に基づく補助金等適正化法違反の訴訟が提訴をしたが、原告の主張する事実確認はされず、「国庫補助金は目的どおり使われている」と言う多摩市長の主張を東京地方裁判所は全面的に認めて、原告の訴えを却下した。
その決定に先立ち、提訴した二人の組合員は平成18年1月国庫補助金の不正交付申請と交付事実を問題にして、「優良建築物等整備事業補助金詐取事件」として、多摩市長、旭化成ホームズ㈱社長及び諏訪2丁目住宅管理組合建て替え推進理事等を告訴・告発していた。多摩中央警察署は告発事件として扱ったが、行政事件訴訟の結果、原告敗訴であったことから、原告らの告発事実の操作の要求にもかかわらず、着手していた捜査を打ち切っていた。

(6)第2の段階:「建て替え決議」:建て替えを実施するためのマニュアル
「マンション建て替え円滑化法第4条の内容を定めたマニュアル」では、マンション建て替えを実行に移すための最終の判断は、組合員の建て替え要求を反映した建て替え事業計画に基づき、5分の4以上が賛成する「建て替え決議」により、強制的な建て替え事業が可能になると定めている。つまり、「建て替え決議」は、実態のある事業計画を前提にした裁決と定めている。それまで、多摩市長の東京地方裁判所で、「旭化成ホームズ㈱が国庫補助金を受け、組合員の意向を受け作成した建て替え事業計画に基づいて「建て替え決議」をすると説明した。
しかし、諏訪2丁目の場合、国庫補助金を投入して作成した建て替え事業計画での裁決を求めれば5分の4以上の賛成は見込めず、「建て替え決議」の裁決をすれば、法律上は、強制建て替えはできないということになった。

第2.優良建築物等整備事業補助金の詐取横領及び32億円の詐取横領
(1)国庫補助金適正化法違反を曖昧にし、責任を取らない手口

しかし、旭化成ホームズ㈱の作成した建て替え事業計画では、組合員の30%余の賛成が得られないことが明らかになった。そこで、建て替え事業を「ごり押し」した組合幹部は、旭化成ホームズ㈱の作成した事業計画によらない「別の方法」で、建て替えを実施しようと考えた。
偶々、先の刑事告発していた建築物に関し、国庫補助金を受けた5億1千2百7十万円を使った成果が放棄されたわけであるから、「国庫補助金等適正化法違反は、証明された」ことになった。そのため、多摩中央警察署は、多摩市長、旭化成ホームズ㈱社長及び建て替え推進組合幹部の国庫補助金等適正化法違反を認め、組合員の告発どおり東京地方検察庁立川支部に書類を送検した。
訴追を恐れた多摩市長は、「再選を断念」し、旭化成ホームズ(株)は「事業からの撤退」を明確にした。しかし、補助金の不正横領が表向き「判らないようにする方法」として、旭化成ホームズ㈱が作成した事業計画より「より組合員によい計画が現われた」ことにし、多摩市との関係の深い東京建物㈱を決め、形式的な業者の提案コンペ(競技設計)が実施された。

(2)組合員を騙した移転補償金(1戸当たり500万円)
東京建物㈱は組合員全員に、「1戸当たり500万円の移転補償金を給付する」という条件を提示し、組合員は圧倒的多数で東京建物㈱を建て替え業者として選考した。この500万円のうち350万円は、虚偽の理屈を口実に78%の減額をすることで組合員の土地を不当に安い価格で購入できるように工作し、騙し取ったものである。つまり、諏訪2丁目の建て替え用地は、100%利用できる土地であるが、不動産研究所に依頼し、「標準各地と比較した増減か要因」という理屈で組合員の財産を過小評価したもので組合員の財産の詐取横領である。残りの150万円は2度の引っ越しその他移転引越し関係の補償金である。

(3)東京建物と組合幹部による32億円の詐取横領
旭化成ホームズ㈱が無事舞台を降り、多摩市長も再選出馬しなくなり、建て替え事業の不正の張本人が舞台から消えたことを確認したかのように、東京建物㈱はかねてから組合幹部と申し合わせたとおり、「リーマンショックの影響で500万円の補償金は給付できない。それを要求するならば建て替え事業から撤退する」という通告をしてきた。組合幹部は、「東京建物㈱の要求を無条件に呑むことをしなければ、建て替え事業はできなくなる。」と組合員に脅し、組合員が怯んだ虚を衝いて、建物区分所有法第62条による「建て替え決議」を平成22年3月28日に実施した。この決議で東京建物㈱は32億円(500万円×640戸)を「濡れ手に粟」したのである。

第3.東京都知事の建て替え組合認可の違法性
(1)マンション建て替え円滑化法違反による東京都知事の建て替え組合認可

諏訪2丁目住宅管理組合が、建物区分所有法第62条を根拠に行った「建て替え決議」は、マンション建て替え円滑化法第4条で定めた基本方針で定めたマニュアルで定めた「建て替え決議」としてやるべき内容(組合員の建て替え要求を反映した事業計画として優良建築物等整備事業補助金5億1千2百十万円を使った事業計画)に基づいた「建て替え決議」の採決ではなく、その実体のない名称だけの「建て替え決議」である。よって、「建て替え推進決議」同様、法律要件としての実態を踏まえない名称だけの決議であるから、それによって建て替え事業に強制権を与えることはできない。そのように考えていたから、まさか、東京都知事による認可は得られないと多くの組合委員は考えていた。
諏訪2丁目住宅管理組合自身が、平成22年3月に実体のない「建て替え決議」をしながら、平成22年11月までの間、既存マンションの存続を前提にした修繕積立金を徴収してきた。その理由は東京都知事の認可に不安を抱いていたためであろうと考えられる。

(2)建て替え組合認可申請書を審査しないでなされた認可
東京都知事の組合認可は、マンション建て替え円滑化法第12条に定める建て替え組合認可の基準に違反して認可された。それは上記の建て替え決議自体が、第4条の内容を定めたマニュアルに規定された建て替え決議の実体を元にしていないだけではなく、第12条第10号で念押しのために定めてある第4条に定める「基本方針」に適合している条件に違反していたのである。
さらに、組合が東京都知事に申請した組合人は申請書には事業計画が添付されていたが、その中で、建て替えに参加することのできない組合員に対するマンション建て替え円滑化法第15条(建物区分所有法第62条)時価補償額は、約3,159万円でなければならないにもかかわらず、その3分の1弱の1,117万円であるとした。そのような時価補償をしない不当で不合理な事業計画を多摩市長が経由庁として審査して上申し、それを東京都知事が違法に承認した。
その供託により、その後、建て替え事業に参加できない2人の老人を暴力的な方法で自宅マンションから追い出し、酷暑の真夏日(8月12日)から一週間野宿を余儀なくさせたのである。

(3)修繕積立金の詐取横領
建て替え組合は、本建て替え事業を実施することを決定したことに伴い、これまで積み立ててきた修繕積立金を組合員に返戻することになった、しかし、建て替え事業に賛成しなかった4人のうち二人の組合員には、組合員に対しては、建て替え決定後に建て替え組合が供託金を供託したから、その供託財産とともに修繕積立金は建て替え組合のものになったといい、または、別の二人で1住戸を保有していた者には、東京都知事の組合認可後組合の提示した買い取り価格の異常な低価格を嫌って、不動産市場で売却したから修算積立金を受ける権利は書滅しているといって、詐取横領している。国土交通省が全国市街地再開発協会を使ってまとめて基準でも、「建て替え決議」を組合が実施した日にマンションを所有していた者に支払うべきことと定めている。
以上



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