メールマガジン

メールマガジン第438号

掲載日2012 年 1 月 11 日

メールマガジン第438号(1月9日)
みなさんこんにちは

グリーンツーリズム

1月9-10日、信州のグリーンツーリズムの法人設立準備検討会に参加してきました。過去10年間に亘り、都会の人や子供達に、農村セラピー協会による取り組みをしてきた上田市武石「信州せいしゅん村」(村長小林一郎)から呼ばれ、地元の蓼科でご活躍の安江さん、街づくり運動をしておられる斉藤さんほか5人の方々と一緒に、農村街造りについて研究してきました。

アグリカルチュラル・アーバニズム

3年ほど前、私が「アグリカルチュラルアーバニズム」というHICPMコピーサービスの冊子(1,000円)を、安江さんにお送りしたところ、関係者にご覧頂き、街造りと街運営の仕方に共感を得られたので、急遽、1泊2日の勉強会が開催されることになりました。現地は、快晴で、眺望も良く、素晴しい自然の環境を享受することができました。

現地の視察と意見交換を、食事と入浴、睡眠時間を挟んで、9日午前10時半から10日午後4時まで、連続30時間の意見交換の旅でした。結構疲れましたが、お集まりになられた方達は、皆真剣で、これまで多くの苦い経験を乗り越えてこられただけに、議論を闘わせ、充実した時間を楽しむことができました。

ガーデンシティと村興し

議論の中心は、現代の日本人にとって、都市空間と農村空間をエベネツアー・ハワードの提案にあわせてどのように学ぶべきか、という視点で検討する問題提起をしました。都市か、農村か、それともガーデンシティか、という3肢1択ではなく、都市と農村という2つの生活モードを、時間空間の利用として、双方を同じ世帯がITのネットワークで都市生活と農村生活を選択的に享受できる「デュアルモードの村造り」という議論です。

サステイナブルコミュニティ

フランスの「自由時間都市」の対応として、政府が開発した機能と性能中心の「ラングドック・ルシオン」と歴史文化を生かした「グラン・モット」の開発とを比較し、歴史文化という4次元の都市・農村開発の重要性を理解するとともに、アリゾナで実施された「アグリトピア」の実践例について説明しました。そして、ピーターカルソープが提案した「サステイナブルコミュニティ」の本質が、「豊かな生活文化を享受できる都市造り」であることの再認識をしてもらいました。

税収と交付税

私は、これまで財政健全な東京都における開発許可に関し、多くの行政事件訴訟に関係し、東京都や都下の多くの市(交付金の不交付団体)が、財政を強化するという大義名分の前に、小泉内閣が実施した「規制緩和」と称する「都市計画法及び建築基準法違反の幇助をしてまで、住民税と固定資産税の増収をするための違反建築容認」をしてきた醜い姿を見てきたため、地方公共団体は、「税収増を最優先に拘(こだわ)る」と大きな思い込みをしてきました。今回もその思い込みで議論をしていたところ、信州の皆さんからは「失笑」を買ってしまいました。

交付団体ほど潤沢な財源となる不思議

財政上、交付金の交付団体では、税収が減少すればするほど、交付金は加速度的に拡大するため、税収が減少するほど地方財政は楽になるようになっている、という信じられない現実を見せ付けられました。そのため、交付税の交付団体では、財政赤字を生むことがないように財政を絞り、その結果、社会施設や文化施設、スポールリクリエーション設備の整備ができない状況にあるのに対し、税収が少ない赤字財政の交付税の交付団体では、さらなる施設整備に費用を掛け、財政赤字を拡大し、潤沢な交付金によって豊かな施設整備ができている、という事実をきかされました。

「働く」より、「寝ていたほう」が、「収入の多くなる」国:日本

全く同じことが、個人の生活レベルでも、真面目に働いて現金収入月額12万程度の仕事をすると、それにより、「それより高い失業保険が得られなくなる」ので、「働きたくても、働けない」という話や、生活保護を受けている人も、「高い生活保護費を得るために、生活保護費より収入額の安い仕事には就かない」、という結果、生活保護費受給者が急増している話も議論されました。

企業に対する「利益補助金」の出るおかしな国:日本

同様に、日本では、これまで原子力発電と石油代金を安く設定し、電気代を安く設定できたため、バイオ、太陽光、風力による電量生産を経済的に不可能にしてきた、という話にまで拡大しました。
私が曖昧にしか理解していない話が、関係者の政治批判という形で提起され、大変面白い議論とすることができました。長期優良住宅補助金や、エコポイントなど、政府の目玉補助金は例外なく、政治献金や集票のための業者の利益拡大補助金でしかないということを再確認する話でしかないという結論でした。

温故知新

また、夜の12時を回るまで話し合った話は、400年前の温泉地における中風治療のリハビリテイションの街造りの話と、ドイツから日本に来たベルツの温泉治療が話し合われました。いずれも、これからの村おこし、町興しには、「温故知新」の大切さを考えるべきであるとの問題提起もありました。
学生達のように、土地の環境にあった事業を展開するためには、どうしても事業をする土地の文化生産性を調べることが必要であることを議論し、昔の古文書を調べなおすことの重要さを考えさせられました。

ベクトルをそろえる取り組み

10日には全員で8名の集会になり、小林さんの司会運営で、私の問題提起を基に午前中議論をしました。昨夜遅くまで議論した内容を、今回は8名の場で、より拾い立ち何の人の中で議論することで、一層具体的な取り組みを考える前進となったと思います。これから紆余曲折があると思いますが、できるだけの支援をしていきたいと思います。
(NPO法人住宅生産生研究会 理事長 戸谷英世)



コメント投稿




powerd by デジコム