メールマガジン

メールマガジン第468号

掲載日2012 年 8 月 13 日

メールマガジン第468号(平成24年8月13日)
みなさんこんにちは
二人の老人は司法の手で殺されようとしている。

諏訪2丁目住宅管理組合によって進められたマンション建て替え円滑化法による違法な建て替え事業により、見殺しにされようとしている。その理由は、2里の老人は年金のみの所得に頼って生活しており、これまでは、自宅マンションのローンは支払い済みであるため、団地の管理費のみの月額5000円程度の住居費で済んでいた。しかし、現在は仮住居のアパートの家賃が、住居規模自体はこれまでの半分以下の20平方メートルであっても、家賃は月額5万円必要である。マンションを奪われ、支払われるべき損失補償金の3分の1程度の供託金が供託された。それを認められないので供託金に手をつけずに争っている。その上、8月8日の高等裁判所判決では、建て替え決議時点の区分所有者に支払われるべき規定があるにもかかわらず、支払われなかった。判決は、支払われるばれるべき修繕積立金を組合が着服することを認め、生活資金もそこを付きかけているためである。

憲法の規定など尊重しようとしない人権擁護委員会(法務局)
昨年8月11日、無辜な二人の老人(86歳と80歳の単身居住者)が自宅マンションから仮住宅も準備されず、強制的に追い出され、昨年の真夏日が続いた10日間の野宿を余儀なくされた。直接的には東京地方裁判所立川支部による「明け渡し仮処分断行決定」とその強制執行がなされたためであった。
この人道に違反した国家の横暴に対し、法務局人権擁護局は、「裁判所の決定したことに対して人権擁護局は手が出せない」と「知らぬ顔の半兵衛」を決め付け、何もしなかった。多摩中央警察も、[犯罪と決ったわけではない]と、老人等の長時間事情を聞いて同情するフリはしてくれたが、警察行政上は、何もしようとはしなかった。
地元多摩市もこの建て替え事業を認可した東京都知事も何もしようとしなかった。当然のように建て替え組合は、自分たちの事業に反対する邪魔物として、本来強制事業でマンションを奪われるため損失補償すべき建て替えに参加できない老人に、鞭を与えることで喜んでいる。
これまで同じ住宅団地に住んできた640世帯のうち、約30%の建て替え事業反対者もばらばらにされ、最後まで残された2人の老人が追い詰められていった。これまでの組合による厳しい分裂支配に、事業反対者の関心も失わされている。今回は「兵糧攻め」である。建て替え事業に賛成した人たちは、この二人の老人は建て替えを妨害する邪魔物だからと日当をもらって多数が裁判所に傍聴に現れ、裁判所の不当な仕打ちを喜んでいる。

8月8日東京港当最判所の判決
マンション建て替え事業自体が法律違反を5回以上繰り返し、行政が公定力によりそれを追認し「法律違反のデパート」のような不正で固められたものであることは別の機会に説明するが、先ず、この8月8日の東京高等裁判所判決が如何に酷いものであったかを説明する。
建て替え事業を実施する決定によって、それまでの住宅管理組合は解散し、そのマンションのために用意された修繕積立金は、法律上前述したとおり、住宅管理組合が建て替えを決定した時点でマンションに居住者に均等に分配されることになる。住宅管理組合自体そのとおりの決定をしたが、建て替え反対者の3世帯に対しては、1世帯当たりの分配金は111万円を支払おうとしなかった。その代わり、建て替え組合はマンション建て替えに参加することのできなかった人の分配金を組合が違法に騙し取ってしまった。その不当を争った裁判の控訴審判決が8月8日の判決却下の判決?である。

修算積立金の詐取の手口と裁判所の犯罪幇助
その手口は、次のようなものであった。二人の居住したマンションに対し、マンション建て替え円滑化法第15条で定めている時価補償金(適正な法律による補償すべき金額3,157万円)の3分の1程度のお金(供託額1,117万円)を、[補償すべきお金ではなく建て替え組合が考える時価]として供託した。その供託金では生活が破壊されるので、供託金を受け取らず裁判で争うことにした二人の老人に対し、管理組合は、「供託金が供託されているので、そのマンションの所有権は建て替え組合のものになった。」と主張した。そのいいなりに東京地方裁判所は判決を出した。
その判決を不服として東京地方裁判所に控訴していた、資格東京高等裁判所もまた、地方裁判所の判決どおり「建て替え組合が修繕積立金を受け取ってよい」という判決をした。控訴人の控訴状で源信の認識の誤りを指摘したことに対し、「原審にいちゃもんをつけた」という趣旨の批判を行い、判決に対する裁判所の判断では、控訴理由にまともに説明することもできず、司法の権利を傷つけたと判決理由に記述した。
裁判官は別の供託金をめぐる裁判で、最高裁判所の判例を持ち出し、供託金はその額が補償額でなくても供託したことで効力を持つ、という、横暴極まりない理由で、供託額を問題にしようとしなかった。
日本は自由主義資本主義国家である。供託は不動産取引の一種である。国家権力が不動産取引の金額を市場原理に逸脱してもよいという判断をしたところに、裁判所には戦前の全体主義国家思想が支配しているといわざるを得ない。

裁判官の無能さとやくざ体質
修繕積立金は債権の問題である。供託金はマンション(物権)に対する損失補償でなければならない。供託金の裁判で、東京地方裁判所の裁判官は、[マンションに対する補償をする必要はなく、建て替え組合が計算した時価であればよい」と信じられない判決をした。その控訴審でも東京高等裁判所は地裁判決を追認した。今回の修繕積立金の裁判は、取り壊すことを決定したマンションの修繕積見立て金の清算の問題であり、マンション自体の区分所有権とは切り離された問題である。
下級審の裁判官は無知で、建て替え組合の弁護士の言うなりに、区分所有権と修繕積立金とは不可分の関係にあるとする判決を書き、組合による供託で修繕積立金を組合が詐取したことを正当化し、犯罪を幇助する結果となった。
裁判所には犯罪幇助というだけではなく、弁護士の営業支援、つまり弁護士を雇わぬ裁判をするやつには勝たせてはならないという司法と法曹界の癒着した判決である、即ち、控訴審判事は下級審の判決に対する控訴理由を検討しようとせず、弁護士を雇わぬ控訴人の主張など全く無視し、下級審の判決どおり追認した。そこには下級審判事に迎合することで上級審は下級審がどんな判決を書いてもそれを守ってくれるというやり方で、やくざと基本的には同じ「面倒側の味方(相互依存)」をしたものである。

司法権濫用:権力を能力と勘違いした裁判官
裁判官には国民が訴えていることを聞こうという姿勢は皆無で、[裁くことが出来る権限を持っている人間には、裁かれる人間以上の絶対的能力がある」と勘違いしている。
弁護士を雇うお金もなく、本人訴訟をしている場合、「弁護士を雇わないこと自体がけしからん」、判決は、弁護士がついている建て替え組合側の弁護士の主張どおりの判決を「オウム返しに書く」というのが現在の裁判である。
民主党の弁護士資格を持つ国会議員に相談にいったことがあるが、開口一番、「弁護士を雇わなければそりゃーだめだよ」と頭ごなしに非難した。それでは「お金がない人はどうするのですか、」という質問に、「裁判で勝つ気なら弁護士を雇わなくてはだめだ。弁護士を雇わない裁判はしないほうがよい。」という。裁判官と弁護士は、裁判官が弁護士に仕事を供与し、弁護士は裁判官の指揮どおりの対応をし、裁判の能率を上げている、という猿芝居に過ぎない。

絶望との闘い
目下残された途は最高裁判所に上告することである。しかし、最高裁判所は初級審の2倍もの裁判費用を取りながら、上告できることは、「裁判所が恣意的に考える」憲法に関る問題という。そして、下級審の判決の不当を訴えても「上告人の訴えは、たかが法律に違反しているというだけで、最高裁判所に上告するな、却下」という趣旨の判決を、印刷済みの上告棄却通知書に、上告人の宛名を書いて返してくるだけのものである。
通知書は裁判官には見せず、書記官止まりの仕事になっている。そのような最判所の実態を見聞し、それでも最終的な判断を求めるかどうか、憤懣やるかたない日々の連続である。
(NPO法人住宅生産性研究会 理事長 戸谷 英世)



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