メールマガジン

メールマガジン第473号

掲載日2012 年 9 月 19 日

メールマガジン第473号(9月18日)
みなさんこんにちは
ニューアーバニズムによるガーデンシティ(公園都市):泊山崎ガーデンテラス

泊山崎ガーデンサバーブは、HICPMが長く温めてきたハワードのガーデンシティの思想を具体化した日本で最初のニューアーバニズムによる「三種の神器」を用いた住宅地開発事業でした。この住宅地はこの住宅地の近隣の中では飛びぬけて高所得階層を対象にした住宅地です。全体が3500平方メートルの敷地内に800平方メートルの公園があり、そこには全体で61本の花木が植えられ、全ての住宅からその公園を見ることができます。公園の中に遊歩道があり、遊歩道に囲まれた中には、敷地全体に降る雨を地下に集めた循環水により小川が流れるコモンガーデンが計画されています。遊歩道の外側には、全ての住宅のフロントヤードが接することで、散策路を歩く人たちには、個性豊かな個人のガーデニングの競演している様子を見てもらうことになります。全体として個人の庭と小川の流れる共有緑地とが相乗効果を発揮する大きな公園を形成しています。その遊歩道に面して住宅のフロントヤードがあり、そこにリビングポーチがあり、リビングポーチからな公園が全面に開かれていますから、このポーチはアウトドアーのカフェーのようにお茶を楽しみながら、来客をもてなす格好の応接空間にもなります。
そのポーチを通ってエントランスホールがあり住宅に導かれます。

水と緑を取り入れたアタッチドハウスによるエコロジーの街
当初の計画では、この街のデザインは、中央のスクエアーとも呼ばれるコモングリーン(共有庭)を囲んでレンガ造のテラスが建っている英国のハムステッドガーデンサバーブのご自慢の空間を再現したものでした。しかし、その赤レンガの住宅という集団がこの地域の既存空間に余り大きなインパクトを与えすぎないように、住宅地の周辺に対しては、レンガの集団の重さが特化しないように、周辺地区に面する外壁は、白色のサイディングの外壁にしました。そのため、この住宅地の中にはいると、そこには驚き(サプライジング)の英国風のレンガの街の空間があるという演出でした。各独立住宅は、隣地境界線に接して建設するアタッチドハウス(連続住宅)とする提案をしたのですが、営業関係から、連続住宅では「長屋」のイメージとなって「戸建て物件として売りづらい」という「間違った営業マンの経験主義」に押し切られ、住戸間に80センチメートルのスペースを設けました。しかし、住宅の囲まれた公園の中の遊歩道から住宅地の廻りに造られた自動車の走る道路が見えることは、宅地の奥行きを分からせてしまうので、宅地と住宅の豪華さを殺ぐことになります。そこで、住宅の間から裏の途がみられないようにする目塞ぎの衝立を設けました。この衝立が成功して、豪邸とまでは言わないまでも敷地の奥行きがよく観ないと分からない住宅地となっています。この出来上がった住宅をご覧になれば、それならば、一層のこと、アタッチドハウスにしてしまえばよいということがわかるはずです。

計画をずたずたにした三重県庁
この住宅地は規模が約3,500平方メートルありますから、都市計画法状の開発許可の対象になります。しかし、「三種の神器」による住宅地経営をするならば建築基準法施行例第1条第一号の規定で言う「用途上不可分の建築物による一団の土地」として全体を一敷地として扱えるはずです。しかし、三重県は「開発許可をするということは『一敷地一建築物』の分譲宅地に土地を細分することしか頭にありません。そこで、この計画も超長期優良建築物の国庫補助金をもらうことが、基本的な暗黙裡に要求された「HICPMへの依頼条件」でしたから、三重県の都市計画および建築基準法の無知に指導されて計画を進めることになりました。この敷地が接道している前面道路は幅員4メートル未満の「2項道路」ですから、開発許可に当たっても、都市計画法上も市域の状況に合わせた開発として、各住戸の前面道路は4メートルとして計画できることになっています。
しかし、三重県庁は、「開発許可に係る道路は幅員6メートル以上にする以外は認められない。」という違法な指導を、「法律事項である」と主張して譲りませんでした。仕方なく、開発敷地の前面道路が幅員4メートルであるのに、そこに導く敷地内の道路の幅員を6メートルで計画させられました。そこで三重県の理不尽な要求は呑むことにしましたが、「その開発道路は、住宅地自体で管理し、公道移管はしないようにする」という開発業者の意図を提示しました。しかし、三重県は「開発道路の公道移管」を譲りませんでした。
事業主も「住宅売却後の移管道路の管理をしなくても良い」という誘惑に負けて三重県の要求を受け入れました。HICPMの指導では、その道路を管理移管さえしなければ、この住宅地経営管理協会(HOA)は道路管理者の地位を維持できるため、この団地の住民の自動車は路上駐車とすることができました。そもそもこの団地の周囲を囲む自動車の侵入する道路は各住宅のアプローチで、その全体が駐車場と同じ機能しかもっていなかったからです。結果的に四日市市に移管された道路は、指導の一般管理として貧しい管理状態に放置されることになりました。現在の状態を見ると三重県のお粗末な行政の実態が分かります。
三重県はこの開発には800平方メートルの公園が計画されているにもかかわらず、それ以外に開発敷地の3%分の公園をつくり、それを公共団体に移管せよと要求してきました。現在、団地入り口に造られているアプローチ道路がそれです。四日市市ではその行為円の移管後、その公園には四日市市としては全く管理が及ばないといって、「団地でやって呉れ」ということになっています。事業主は先の道路とともに公園用地を、「無償」で移管せよとの三重県の不法な行政指揮により、四日市市に召し上げられたわけです。
この三重県の法律知識の無智による法律違反の横暴な行政権の行使に対し、HICPMとしては、開発業者ははっきり抗議すべきであると事業主に主張し、それができなければ、「HICPMが代理者として出かけて話をつけよう」と提案したのですが、「HICPMが、三重県にいって話をすれば、法律上の理屈でその主張どおりになるかもしれないが、三重県庁に『江戸長崎』をやられることが怖いので、絶対に県庁には行かないように」と念を押され、何も手出しができませんでした。

メ堅調に邪魔されて経営的な環境が悪化
HICPMとしては住宅購入者の購買能力に対応できるようにするために、「アタッチドハウスによる高密度開発」と土地を売買から外す「リースホールドによる事業」を提案していました。住宅戸数は最小で21戸、できれば26戸詰めようと考えていました。路上駐車として、隣戸間の空地を省略し、路上駐車にすれば、個人敷地としては現在同様の面積を確保し、十分可能な計画でした。しかし、三重間の営業妨害の結果は、19戸の開発で土地つき住宅となって1戸当たり3700万円で販売することになりました。わたくしの提案では、土地付きでも3、000万円以下、リースホールドであれば2、300万円程度の販売をすること考えていました。
しかし、私に求められていた役割は補助金を受け入れることのできる住宅地計画であって、住宅地経営計画ではなかったのです。計画は6ヶ月で終了した以後は、HICPMは、工事段階に入ってから全くこの計画に関係することはありませんでした。多分、アサヒグローバル㈱は、基本計画が作成されたので、後は自社で実施していけると考えていたのだと思いますが、実際は具体化する上に多くの問題があったのです。現に泊山崎ガーデンテラスの工事はできたわけですから、HICPMが介在しなくても基本計画の大きな枠内での工事はできます。しかし、その工事の枠は私の見るところでは、経営的にも、品質的にも大きな幅があり、今回の結果はその問題を明らかにしたといってよいと思います。

HOAのNPO法人:三重県庁の役人の資質の悪さ
住宅を経営管理する主体として住宅地経営管理法人を作るとき、それを如何なる法人として造るかという問題に対して、HICPMは、「NPO法人として作ることが最も分かりやすい」と考えました。住宅地経営という仕事は非営利活動法人として経営管理することですから、社団法人でもかまわないのですが、欧米の例に倣い、NPO法人法がありますので、それを利用することにしました。
しかしそこに法律を知らない三重県が再び登場して、NPO法のことも、欧米の住宅地経営のことも何も知らないくせに「NPO法人は不特定多数者の加入が認められないと駄目である」といってきました。「住宅地経営は、不特定多数者ならの入居募集をし、そこで入居者として選考された人がNPO法人を結成するわけであるから、何も問題はない」と回答したのですが、そのとおりにアサヒグローバルから三重県庁に話してもらったのですが、「NPO法人には入居者以外の不特定多数者を自由に参加をさせないといけない」というような常識では考えられない「非常識な行政指導」があり、その間違いを認め、それを変更しようとはしません。三重県庁には、話を法律に基づいて理屈立ててアサヒグローバル㈱に説明をしてもらったのですが、全く埒が明きませんでした。どうして三重県庁の役人がそのような非常識な考えを持つに至ったのか理解できません。三重県庁の役人は始め自分の言ったことが正しいと、その誤りを指摘した意見に原を立ってしまったようでした。「本当のことをいわれると、怒り出す」のが悪い役人の性格です。
そこでHICPMのほうから「NPO法人の不特定多数の人に参加を認めるということは、泊山崎ガーデンテラスの入居者を不特定多数から応募していることと同じことで、NPO法人法になんら抵触するものではない」ことを説明しました。しかし、三重県庁からHICPMに対する反論はなく、HICPMでは、三重県庁はその説明に納得したかと思っていました。しかし、実際はこちらの説明を全く理解してはおらず、HICPMをうっとうしく思い、HICPMには回答をしないで、アサヒグローバル㈱に、三重県の考えを押し付けて、訳の分からないNPO法人を作らせたようでした。結果的に、アサヒグローバル㈱は、不当に三重県の法律違反の解釈を呑まされた法人を作らされました。そして、結果的にアサヒグローバル㈱として、その法人を維持することが出来ないと判断し、解散するという方向で、今回のアサヒグローバル株と「手離れする住宅地改造」に踏み切ったようでした。この間の経緯に関してはまだよく理解していないので、少し調べようと思っています。
このアサヒグローバル㈱ではできなかった思いを㈱大建の「荻浦ガーデンサバーブ」で実践することになりました。その概要は次回のメールで扱います。
(NPO法人住宅生産性研究会 理事長 戸谷 英世)



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