メールマガジン

HICPMメールマガジン第507号(5月20日)

掲載日2013 年 5 月 20 日

メールマガジン第507号(5月20日)
皆さんこんにちは

明日から4日間ワシントン州政府主催の北米建材セミナーが、

21日(茨城研)つくば国際会議場、

22日(栃木県)宇都宮栃木県産業会館、

23日(新潟県)新潟テルモでそれぞれ午後1時から開催されます。
24日(金)は東京駅発、BKK/HICPMの輸入住宅デザイン見学バスツァーです。私も講師として出席しますが、今年の状況を考えて講演内容を大きく変更しようと目下最後の詰めをしています。

何を北米から輸入するか。
1986年プラザ合意以後、中曽根内閣のとき、日銀前川総裁が提起した輸入住宅の取り組みが、その後、住宅金融公庫、JETROなど政府機関の後押しで、全国的な輸入住宅振興策として展開されました。
1996年、かつて、中曽根首相の時代に経済企画庁長官であった近藤鉄夫さんが、私の書いた「日本の家、アメリカの家」をご覧になったのがきっかけで、何度かお目に掛かって意見を交換するうちに、自民党の国会議員にレクチャーをしたり、そのうちに、HICPMを創設することをお話したところ、意気投合し、一緒に創設しました。
その際、私が全米ホームビルダー協会(NAHB)が日本の工務店が学ぶべきもっとも貴重なCM(コンストラクションマネジメント:住宅建設行経営管理技術)技術を持っていることを伝え、かつて日本の工業進行のために日本生産性本部が果たした役割を担う建設業体質改善の取り組が必要であることを確認し合いました。

HICPMの創設とNAHBとの相互友好協定
HICPMの事務局長であった千田さんが、ペンシルベニア大学でMBAを取得して帰国し、何か大きな日米間の事業をしようと考えておられました。千田さんはその英語力を生かし、HICPMの事業がその時代の要請を受けていると考え、NAHBと日本の橋渡しの仕事をしてくれました。HICPMとNAHBとの関係は短期間にとんとん拍子に話が進み、1996年に「相互協力協定」を締結しました。
NAHB(米国)には建材輸出の希望があり、HICPMにはCM技術の技術移転が希望がありました。HICPMではNAHBがすでに作成していたCMのホームビルダー(日本の「工務店」)向けテキストを翻訳し、それを日本で普及することと、米国市場で一般的に使われている資産価値を増進させることのできるホームプランシステムを日本で普及することを目的としておりました。

19年間の中間総括(その1:CM)
NAHBのCM教育に関しては、米国政府の後押しもあり、全国的に米国のCM技術を知らせることはできました。しかし、日本では、ゼネコン出身の下請け叩きをしてきた技術者が、「CM方式」と称してゼネコンを外して1匹狼の建設現場管理技術者が請負い、代金を切り下げる方式を、あたかも米国のCMであると見あやまらせ、仕事を拡大する方法を提起し、それがジャーナリズムに取り上げられて拡大しました。
また、CM技術の3本の柱を構成する工程管理技術(スケジューリング)の重要な技術であるCPM・CPN(クリティカル・パス・メソッド/クリティカル・パス・ネットワーク)を即座に金の儲かる工事現場技術であると建材新聞社と職業訓練大学校がセミナー用の金儲けとして宣伝し、CM技術体系全体の正しい理解を進める前に、技術全体がバラバラに認識されていきました。そのうちにCMという言葉自体が汚され、その技術が欧米世界では建設業経営の基本の学問であることなどとは違ったものであるように誤解されてきました。

(その2:ホームプランシステム)
米国のホームプラン自体の紹介と販売はHICPMから外して事務局長の千田さんがその独自のビジネスとして展開するようにしましたが、ホームプランが国内の工務店にひと周り普及するまでは、ホームプラン集もよく販売されたようです。しかし、ホームプラン集が米国社会でどのように国民の資産形成とつながっていたかということを伝えることと、ニホンの社会でどのように応用するかが展開できなかったため、世界ではホームプランシステムが普及していっているのに対し、日本では、やがて廃って行きました。
HICPMは独自に「サステイナブルハウスホームプランシステム」を米国とカナダの取り組にならって創設し、当時1,300万円程度以上でないと建設できなかった130平方メートルの住宅を1,000万円を切って建設することを実現し、そのシステムは全国で1,000戸程度建設しました。しかし、そのプロジェクトを共同で推進していた成瀬さん(副理事長)小汐さん(会員:輸入建材)2人の突然の逝去により事実上中断を余儀なくさせられました。

工務店の生産性向上のためのCM教育
このプロジェクトは、国内にCMという名称を普及させ、一部の人にCMの内容を紹介することはしてきましたが、CMの理論と技術とは少し理解する人ができた程度で、その技術と理論を実践できている人はほとんどありません。
これから何時までこの取り組ができるかわかりませんが、これまで米国の支援を得てCMの普及に努め、NAHBとの相互有効協力関係があったことを忘れてはなりません。
米国が主催し、HICPMが協力するCM教育には、HICPMが在庫するテキストを無償または廉価で提供することを通して、国内で真面目のCMを学ぼうとする人を支援していくつもりです。
住宅のデザイン教育に関しては、資産価値が上昇できる洋風住宅のデザインは、街並み景観の形成と一体的に作るとともに、基本となるクラシックデザインの理解とそれを前提にした採用が不可欠であることを考え、基本となる建築様式の普及を実践しようと考えています。
今回の北米建材セミナーではそこに重点を移したセミナーにする予定です。
(NPO法人 住宅生産生研究会 理事長 戸谷 英世)



コメント投稿




powerd by デジコム