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HICPMメールマガジン第630号(2015.09.21)

掲載日2015 年 9 月 18 日

HICPMメールマガジン第630号(2015.09.21)
皆さんこんにちは

9月16日「おうちの話」新聞な発行人の会員の石川さんがCM教育の重要性を、工務店の体質改善の不可欠な技術であるとご理解され、勉強会を開催され、私のNAHB(全米ホームビルダー協会)のホームビルダー向けCM教育をするような機会をくださいました。B(全米ホームビルダーれ会)のホームビルダー向けCM教育をするような機会をくださいました。約20名余の工務店の方がお集まりになり、「工務店は等価交換販売の請負契約を結ばなければいけない」と、建設業法第20条の見積のできる業者になることを確認し合ったのでした。建設業法という法律が施行されていながら、日本の工務店は建設業法違反を行っている国です。その原因は日本国政府自身が建設業法違反を行って、政治家と官僚が国民の税金を公共事業の資金浄化システムをつかって、不正に着服してきたのです。私の半世紀にわたりしてきた建設業法通りの業務の共感者がいたことで少し救われた気持ちにさせられています。
工務店は建設製造業者であって流通サービス業者ではありません。流通サービスを排除して製造業者としての仕事をするためには15~20%の粗利があれば、経営は十分できます。広告、宣伝、営業、販売をしないで顧客を獲得できるよう法を欧米のホームビルダーに倣う必要があります。

「リースホールドによる住宅地開発」の10回目です
3.人工地盤(都市計画法第29条に定める開発行為)
予定建築物の地盤の安全性:都市計画法

都市計画法の制定時において、都市計画行政(土木行政として土木技術官僚の行政とされていたこと)と建築行政とがそれまでの行政利権を維持することにしたため、都市計画法はそれまでの土木行政として、「予定建築物」を建築するための「土地の区画形質の変更」と都市計画法で用語が定義された「開発行為」に対する行政を行い、建築基準法は建築行政として建築物という土地と独立した不動産を造る「建築行為」に対する行政をすることになった。
そのため、建築基準法では地盤そのものを築造することを監督する法律上の根拠はなく、都市計画法による開発許可を受けた土地であることを確認する行政事務を行うことになった。都市計画法で開発許可を受けなくてもよい場合には、その敷地の造成は開発許可の対象にはならないため、許可を受けなくても、法律上は都市計画法で定める敷地の安全基準に照らして安全確認する必要がある。

開発許可を要しない場合の建築工事:建築基準法
現実の行政では、都市計画法制定前は、建築基準法行政によって土工事を含む建築工事を建築基準法の監督下で実施していたことから、慣行的に都市計画法制定前の建築基準法行政で行われていた方法が踏襲されていた。しかし、建築基準法自体に地盤の安全基準が定められているわけではないし、その行政システムがあるわけではない。そこで現実的には建築工学で行われている地耐力試験方法により地耐力を測定し、地耐力試験結果に基づき建築構造を安全に計画することが行われてきた。建築基準法は専ら建築物の安全確認であって、建築物の地盤の安全確認をする法律ではない。

開発許可を要しない開発地の開発行為に対する行政監督:都市計画法
開発許可を要しない規模の開発行為に対しても、法律上の行政領域として開発行為は都市計画法であって、建築基準法の法域ではない。そこでの地盤の築造は都市計画法の法域に属する。建築工学と土木工学とは同じ建設工事を対象にしながらも、その工学技術は違っている。建築行為と一体に行われる開発行為が建築基準法の監督のみで行われることは事実上都市計画法の監督を受けていないため、大きな問題がある。
「開発許可を受けなくてもよいとされる開発行為」に関し、それを建築行為として実施するものには全面的に建築行為として実施するとする暗黙裡の了解が、法律上の合理的な根拠も取り決めもないまま、都市計画行政と建築行政との間にできている。それは都市計画法制定時に、建築基準法の既得の行政権は尊重するとされたため、開発許可を要しない建築工事は、すべて建築基準法の行政で行うというそれまでの慣行が踏襲されてだけである。

開発許可の有無と土地利用計画
開発許可を必要とする判断と、土地利用計画の内容とは直接関係していない。土地利用計画は地下負担を軽減するための土地の開発密度を決定する上で重要なことである。開発許可の有無と無関係に土地整備は必要になり、その法域は都市計画法であるため、これまで慣行的に建築基準法で地盤の安全確認が行われ、それが建築基準法の法域であるという錯誤があったが、建築基準法で行ってきた行政事務は、専ら建築物の安全確認であって、地盤の安全築造を目的としたものではない。
「1団地の住宅施設」として開発する場合も、「用途上不可分ない団地内の複数の建築物」として造る場合も、基本的に合理的に開発容積率を高めることができるため、米国ではPUD開発として、タウンハウスの住宅形式を一緒に「ランドスケーピング」技術を取り入れて、戸建て住宅並みの住環境をアパートの費用で実現できる」と評価して広く活用されている。これは土地の高密度利用をしても環境を悪くしないための計画である。その開発に当って都市計画法は地盤をその行政法上の監督対象にしているのに対して、建築基準法は建築物の安全を対象にしてきた。

開発許可を用いた「荻浦ガーデンサバーブ」
荻浦ガーデンサバーブの計画は、その開発面積が2700㎡あったため、開発許可を必要とする条件を具備していたことから、その土地の区画形質の変更(開発行為)を都市計画法の開発許可として行い、予定建築物の地盤を人工地盤で行ったので、人工地盤の開発は、都市計画法の規定通り都市計画法で定めた開発許可により行った。通常の戸建て住宅地であれば、この敷地規模では、12戸の開発が限界とされていたが、この計画では人工地盤を取り入れたタウンハウスとして開発することで、18戸の住宅とコモンハウスを作り、そこには400㎡の池のある公園と18台の駐車場を作ることができている。この計画では、人工地盤(NCZ工法)、雨水調節槽(溜トット)は開発行為として造られた。

4.人工地盤の下部空間の利用とその計画指針
人工地盤による土地利用の立体分離:土地を高密度に利用し、地価負担を減少させるために、人工地盤をつくる方法は極めて有効な方法である。それは予定建築物を建築するための人工地盤の建設をするもので、都市計画法における開発行為そのものである。予定建築物を人工地盤上に建設することにすれば、その人工地盤の下部はニューアーバニズムによる空間として利用することができる。

「シングルファミリーハウス」という土地利用:英国では今でも、「住宅はその所有する敷地の上下は、同じ所有権の下に置かれ、かつ、同じ監理下に置かれること」が望ましいという考え方が強い。このように土地の権利の上に他人の土地利用が重ならない土地利用をシングル・ファミリー・ハウス・ランド・ユースと言って、土地の上に他人の権利が施呈されるマルチファミリー・ハウス・ランド・ユースという共同住宅による土地利用とは都市計画上明確に「別の土地利用として区別されている。わが国の場合も土地利用に関するこだわりは、その点、英国と共通している。そこで、人工地盤をつくっても、その上下は同じ土地所有者の管理下に置くような利用としてミックストユースやミックストハウジングを考えることが望ましい。荻浦ガーデンサバーブではこの考え方を具体化することにした。

人工地盤とその土地利用:この人工地盤面下の空間は、鉄道や高架道路の下部空間のように考えたらよい。人工地盤は専ら予定建築物を構造耐力的に支えるための構造として造られるが、そこで造られた人工地盤の下部の空間は、ニューアーバニズムの計画を具体化する空間のつくれるボーナス空間として考えることが適当である。
その利用として車庫、倉庫といった利用もあるが、建築物として利用することもできる。特にミックストハウジングとして、人工地盤の下部に、アパートを造ることもできるし、ミックストユースとして店舗、事務所、スタジオ、教室、貸事務所などその利用は無限にある。多様なミックストユースやミックストハウジングの要求を事前に計画に織り込んで、人工地盤をそれに合わせて造ることが重要である。

人工地盤の構造形式:人工地盤は予定建築物を構造耐力的に支持するものであるから、構造的な構築物であれがよく、必ずしも鉄筋コンクリートの構造体として造る必要はない。人工地盤の下部の空間を建築利用する場合には、採光や日射、通風を考慮することが望まれるため、無窓の居室とするのではなく、半地階として屋外環境を取り入れるように計画することが望ましい。

地下道の構造:また、歩車道分離の安全空間を造るために、人工地盤の下の空間を車庫や商業業務空間として作り、人々の生活空間は基本的に人工地盤の上に造ることも可能である。半地下空間へのアプローチを地下道によるアプローチをすることも検討する必要があるが、その地下道も自然採光や自然通風を取り入れることを考えることが管理上経済的である。

人工地盤の地下空間利用:人工地盤の特殊事例としては、逆に、東日本大震災による高潮、地盤の液状化、最近日本でも多数発生することになった竜巻{トルネード}に対し、安全避難のできる空間を造るために、構造耐力的にそれに対応することのできる人工地盤をつくることもできる。
(NPO法人住宅生産性研究会 理事長 戸谷英世)



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