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HICPMメールマガジン第633号(2015.10・26)

掲載日2015 年 10 月 29 日

HICPMメールマガジン第633号(2015.10.26)

皆さんこんにちは

先週はカナダの研修ツアーに行ってきました。そこで今回はそのことを取り入れて「特別講座」としました。カナダは40年前にカナダ政府の招待で日本政府から約1か月調査に派遣され、そのときの驚きを1971年、建築基準法第38条を根拠にする「枠組み壁工法技術基準」としてまとめ、日本で2×4工法をオープンさせることができました。しかし、40年経って日本の2×4工法を見るとその実体はカナダとは似て非なる貧しい2×4工法にしかなっていないことを見せつけられました。


「カナダにおける新しい住宅地開発」

そのとき、とりあえずオープンさせた日本の技術基準をカナダ米国の技術基準に倣って整備するために、私が大臣技術調査官であったときに、当時建設省大臣官房高秀技術調査室長(後の道路公団総裁、横浜市長)を説得して予算計上しスタートした「カナダ並みの2×4工法基準」に向けての技術基準整備のための5年間5億円の総合技術開発プロジェクト(総プロ)を組み立てました。しかし、その技術開発は、学者研究者(杉山、有馬、岸谷)、官僚(救仁郷斉、松谷総一郎、太田)、日本2×4建築協会および三井ホームの利権の確保とセメント業界と癒着した妨害、学者研究者の個人的な監視ンデの不誠実な遊び実験に貴重な予算(国民の血税)は浪費され、当初の予算通りには使われませんでした。予算を獲得するために省内と産業界に予算説明と獲得の取り組みをしてきた私は、インドネシアに社会開発事業支援で派遣され、総プロの研究管理は後任と住宅局に引き継いで、計画通りに調査研究は進むはずでした。しかし、予算は戸谷が高秀室長に説明し、建設省の予算化され、大蔵省が認めた内容と違って支出されていきました。高秀室長は私との約束通りの予算執行を住宅局が実施しなかったことを怒って、2年で予算執行を中止してしまいました。結局、日本の2×4工法は、私が拙速的にオープンをするために作成した技術基準を適当な手直しによって、現行の基準として使われ、未だに米国やカナダで40年前に行われていたことができないでいます。


護送船団方式で私的利益のために駄目にした日本の2×4工法

当時日本の2×4工法を軌道に乗せるためには技能者の職業訓練が不可欠な要素と考え、トロントのジョージブラウンカレッジを見学し、そこに倣うべく、労働者にお願いし職業訓練大学校の教師を研修に1年間派遣してもらいました。私が2×4工法オープンご4年目にインドネシアから帰国した特、労働者から大きな苦情を受けてしまいました。私が考えていたカナダに倣った2×4工法を日本で実施するために、労働省に提案し、労働者が同意し、建設労働者の職業訓練に取り組みの構想に共鳴して、建設労働者教育訓練のためにカナダの大学に教師を派遣しました。労働支障は私の説明が建設省の総プロ予算に反映していたため、住宅局の政策がカナダの2×4工法を踏襲すると信じたのです。しかし、その後の建設省の対応は、基本的に、私の考えたカナダのように国を挙げて標準化、規格化共通化を進めるのではありませんでした。官僚が政治家になることを策し、2×4工法をカナダから予算を引き出し「キャラバン事業」という日本の業者の材木買い付けを「餌」に日本の業者を手名付けるためにカナダ旅行を実施するためにCOFIを使い、三井ホームのための2×4工法にし、官僚の政界進出を支援する議員活動という政官業癒着構造としてしまいました。日本2×4建築協会は、官民癒着を隠蔽する組織として官僚の指導どおりの役割を担い、住宅金融公庫建設部と日本の2×4工法をいびつな歪んだものにしてしまったのです。日本の2×4工法は乱れたため、カナダで行われている2×4とは似て非なるものになってしまっています。私はその歪んだ日本の2×4の昔話を、今回のツアーで、カナダの優れた2×4を見て、それを日本の2×4と比較し、日本とカナダの技術の違いとして見せつけられました。

日本と同じ材料を使いながら、木造平板構造(ダイアフラム)を駆使して大きな空間で、耐火性能と高気密・高断熱・高遮音構造の空間を最小限の生産コストで自由につくる素晴らしい教育訓練をし、それを実際の住宅地づくりに展開していました。そのために最も重要な生産技術はCMです。

カナダと比較して、2×4工法オープン化直後から歪んだ道を迷走してきた日本の2×4工法を比較して考えると、日本は米国やカナダのような2×4工法の途に戻ることはできないのではないかという大きな不安を感じました。

(NPO法人住宅生産性研究会 理事長戸谷英世)



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