ビルダーズマガジン

HICPMビルダーズマガジン第244号

掲載日2016 年 12 月 8 日

20161208123709_00001私は英国のハワードの「ガーデンシティ」に影響を与えた19世紀に発行された書籍、エドワード・べラミー著『顧みれば』に夢中になり、今年、ハワードの影響されて開発された米国最初のガーデンシテイを訪問した。べラミーが「20世紀は知的なる社会となり、計画経済の社会が構築できる」と考えた思想にハワードが大きな影響を受けた。ハワードが英国で実践した「ガーデンシティ」の成果を知り、米国最初のガーデンシティ「フォレストヒルズガーデンズ」が生まれ、100年後に「ハワードが実現できなかった夢」が「セレブレイション」で実現した。ハワードは住宅地経営を行うことで、住宅地は常時、居住者のライフステージの変化に対応して良好な環境を維持更新し続け、その住宅地にある住宅は常に「売り手市場」を維持し続け、資産を高める住宅地経営を「ガーデンシテイ」で実現した。

先日キューバのフィデルカストロが逝去した。カストロの生き方はいつも弱い立場にある国民の利益を守る側にあり、米国による厳しい経済封鎖を受けながら、国民の教育・医療の底入れを重視し、経済的には貧しくても、政治の基本に弱者の側に立とうとした。計画経済を実践した20世紀を代表する立派な政治指導者でした。べラミーの構想した『顧みれば』に登場する計画経済の実践で、米国の厳しい経済封鎖を受け、貧しい経済力で富を均等に分配するためにカストロが実践したことであった。その信念の強さと妥協をしない政治で、経済的利益を追求した旧体制派を抑制したため独裁政治ともいわれた。

「自由主義は計画経済に勝利した」と考える人もいるが、社会主義国では共産党と指導者が私利私欲を肥やすことで国民の支持を失って崩壊した。一方、勝利したといわれる自由主義体制が国民に安心できる社会を実現したわけではない。自由主義社会では弱肉強食の自由が許容され、貧冨の格差は拡大している。ソ連や東欧諸国や中国の計画経済社会では、国民合意は存在せず、共産党とその指導者が計画的に国民を収奪した。ワイマール時代に登場したヒットラーが国家権力を奪い、人道に対する罪を犯し、第2次世界大戦に世界を引き摺り込んだ。日本では、国際緊張を煽り安保法制で国民を産軍主導の軍国主義国家に引き摺り込んだ安倍内閣は、自由主義(民主主義の袈裟を着た弱肉強食の自由)による年金制度と税制改正で貧富の格差を拡大させ、税収欠陥を国債に依存し大衆の税負担の拡大としている。

べラミーの構想した国民の叡智を働かせ「無理、無駄、斑」を削ることで、「国民が豊かな生活を享受できる夢」を、ハワードは「ガーデンシテイ」で実践し、それが近代都市計画として欧米の美しい都市づくりを実現した。優れた都市は人類英知で実践された計画経済思想の成果である。計画経済が米国でのフォレスト・ヒルズ・ガーデンズを生み出し、そこに生活したC・A・ペリーが構築した「近隣住区論」がニュータウンの計画理論になり、住宅を所有することで資産形成を可能にする世界を拡大した。

2.インターナショナル・アーツ・アンド・クラフツ

---ルイス・F・デイ:サンフラワー・ダイアル・クロック(ひまわり文字盤時計)1880年

3.カレントトピックス

---都市衰退を進めてきた日本の都市政策

4.若本修治のレポート

---公有地の民活用途が売却、地方の副作用

5.特集記事グラビア

---ミュンヘンの経済合理性を制度化で作曲的に使われているCLT:エドワード・べラミー著『顧みれば』に影響を受けた「ガーデンシテイの「米国版」

6.特集エドワード・べラミーの『顧みれば』の経験:ミュンヘン河畔の町とCLT

---エドワード・べラミーの『顧みれば』は19世紀末に20世紀を構想し、その構想した20世紀から19世紀を見たユートピアン・サイエンスフィクション」である。人びとの豊かな生活は人類が生産するとき、無駄・斑・無理が発生しないように計画的に生産分配することで、人びとは高い豊かさを享受することができるという点号は「20世紀の人類はもっと英知を働かして、それを実現するに違いない」という前提に立って、20世紀から19世紀を眺めた景色を書いた本でである。

ドイツのCLTが高い構造的理解の上に驚くべき空間が低い価格で供給されているのをもて、日本が高い製品を低い技術的理解の結果、国民にその利益を提供できていない例の一つがCLTである。

10.竹山清明の街並み講座

---テアトロ・オリンピコ(ベネチア)

11.澁谷征教の住宅デザインのワンポイント(50)

---「日米設計管理の違い、その2!」

12オランダ・アメリカ・日本の住宅(第23回)

---住宅の資産価値評価方法のこれからの視点

14.『聖域なき構造改核画中間総括、第27回

---半世紀にわたる住宅問題の取り組み

16.ア・フィールド・ガイド・トゥー・アメリカン・アーキテクチュアー(85)(86)

---宗教建築、ヴィクトリアン、20世紀建築様式

18.実践的CM(コンストラクションマネジメント)講座第29回

---CMの実現すべき到達目標:企業利益、顧客利益

19。新連載「街づくり教科書」講座(2)

---自委託・建築・都市を人文科学的に捉える欧米の見方

20.書籍注文/編集後記




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