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HICPMメールマガジン第713号(2017.03.21)

掲載日2017 年 3 月 21 日

HICPMメールマガジン第713号(2017.03.21)

皆さんこんにちは

連休はいかがお過ごしでしたでしょうか。

建築士法違反の建築士の業務実態

私はこの連休中は日本の住宅産業が今の状態になってしまったことを住宅設計という視点からまとめる作業をして過ごしました。それは私自身が官僚時代に建築士法を所管したときの経験です。有名建築士の業務が建築士法とは間違って行われ、多くの国民に大変な迷惑をかけながら、放置されていました。調べたところ、その原因が丹下健三を筆頭に有名建築家による建築設計業界の倫理観の欠場にあることが分かりました。その業務を是正しようと取り組んだ結果、わたくしの方が逆に官僚世界から放逐されてしまったことを思い出しました。当時建築士の業務基準を定め、有名建築士たちの業務正常化をなんとかしようと考えました。その当時できなかったことが現在の住宅産業を混乱させている同じ原因となっていることが分かりました。私が目下取り組んでいる内容は、わが国の住宅産業が不等価交換販売と不等価交換金融を公然と行なわれているのですが、そのすべてが住宅産業関係者にとって、犯罪を行っている意識なしに行われていることばかりで、かつての有名建築家の犯罪と同じに思えます。少なくともHICPMが全米ホームビルダー協会(NAHB)と相互協力協定を結んで米国の住宅産業について調査して結果では、そのような住宅価格の決定や販売、住宅金融は米国では法律違反として民事上、刑法上の詐欺行為とされ、処罰の対象にされています。

「建築士法をコケにした」丹下健三を行政処分しようと考えた建設省

私は40年ほど前になりますが、建築設計や工事監理を行っている有名建築士を多数行政処分し、最終的にはその頂点にあった丹下健三を行政処分するという住宅局の方針に従って黒川紀章、菊竹清訓に対する業務停止2か月の処分に取り組みました。中央建築士会の同意を得て建設大臣の決裁を受ける稟議を課長のもとに提出しました。その後、突然、救仁郷建築指導課長から、わたくしに住宅局から大臣官房に配置転換する人事異動が内示されました。大臣決裁の稟議書は決済をできないように救仁郷建築指導課長の机の中に施錠されたまま放置されていました。その20年後、決裁文書が日の目を浴びることになりました。ある時住宅局幹部から「成仏できなかった決裁文書の処理」で困っている話を聞かされた。私が住宅局から放逐され15年間、成層圏から帰還しようとした人工衛星が成層圏にはねされて地球帰還できなかったと同じ経験をしました。あるとき、山崎豊子の「沈まぬ太陽」を読んだとき、自分のことが書かれているような錯覚を覚えました。私は住宅局人事で派出された先々まで救仁郷の命令で、ルーティン業務から外され、最終的に民間企業からの誘いで退官しました。菅原道真以来、官僚人事の中で正義は実現せず、官僚は腐っていきイエースマンを周りに集め、石原元知事のように、不正行政を行っても、不都合なことは知らぬ存ぜぬで責任回避ができる構造を作ってきました。行政業務に丸投げは認められていません。

住宅局の方針に従った職員にかかった災難

黒川紀章、菊竹清訓の2人とは、建築士法上の行政処分と別にその業務を指導した経験もあり、個人的に見た場合、いずれも学識・経験も豊かで倫理観も在り、誇り高く、悪質な人間ではありません。問題は、建築士としての設計業務と工事監理業務が建築士法に定められた業務を行わず、その結果、建築構造が破壊され、重大な損失を発生されたことで行政処分の対象になったのでした。その建築士の頂点にあった丹下健三は、代々木のオリンピック体育館が雨水事故で修理が利かず、大変な損害を東京都に与えていました。その問題に対し、設計した建築士には責任はないとばかりに、「雨漏りのない建築は建築ではない」とメディアに言い、建築士の設計モラルを踏みにじりました。そのため、それを放置すれがその影響は国全体に及ぶと危惧され、住宅局長の承認を得た「建築士の処分方針」の上で、私に建築士班長として行政処分を行うような命令が下されたのでした。

「言行不一致」の上級指揮者の行動

田中真紀子外務大臣が小泉首相の指示で官僚の処分をやるように支持しながら、それを行おうとした田中真紀子のスカートを踏んづけて、前に進むことができなくしていたのが小泉首相だといった話がありました。昨日、石原慎太郎の10条委員会での答弁のTV放映がありまして、600億円近い損害を都民に与える責任は副知事にあって、行政のトップ石原知事は組織上責任があることになっているだけで、実質的には責任はないと、責任に見合った巨額の歳費を受けていた石原知事は平気で答弁していました。田中真紀子、小泉伸一郎、石原慎太郎らそれぞれ言い分があり、いずれも自分には責任はない主張をしていることは分かりました。しかし、国家でも東京都でも行政としてやってはならないことと、やるべきことは行政法に定められております。知事事務を副知事に丸投げしてよいとは書いてありません。一般的な法律規定を業務基準として定めないと具体的に判断しきれないところがあることも事実です。そこで動くお金の大きさが行使す権限の大きさを表しています。業務基準は、「誠実な業務の執行」の義務を具体化したもので、本来は法律の条文を業務として行うべきことに照らせば、業務基準がなくても業務の適否の判断はできるはずです。しかし、責任追及が行われると法律上の「明文がない」と逃げる人と、それを幇助して業務違反の責任を取るべき人に恩を売る人が出てきます。

工事請負額である建築工事の内容(設計圖書)と工事請負額

私が現在取り組んでいる問題は、住宅産業で不等価交換販売や不等価交換金融が行われている理由の最もそこにある不正を逃げられるようにしている原因は「住宅設計圖書」にあると判断したことにあります。住宅の品質を確定する基本資料が設計圖書です。わが国の建築設計圖書には次の3種類があります。
一つは、建築基準法の確認申請書の添付設計図書です、

一つは、建築士法の設計業務でか止める建築工事内容を特定する設計図書です。

一つは、建設業法にもとずく工事請負契約の基礎となり、工事費見積もりを確定する設計圖書です。

建築基準法の確認申請書に添付する設計図書は設計内容が建築基準法令に適合していることを確認するための設計図書で、建築工事用の設計図書ではありません。しかし、わが国では確認申請用の設計図書を建築士法及び建設業法上の設計圖書と勘違いして使われ、それを使って「材工一式」の略算見積もりを行い、建設業者には損が出ないような工事が行われてきました。それが工事監理者による「変更変更承認」という口実での仕様変更と、工事引き渡し時の「工事請負契約書添付契約圖書の差し替え」である。工事現場での「工事監理者による施行者に対する指示、ヴァリューエンジニアリングの施工、または同等品の承認」という行為になっています。

請負契約書に記載された契約内容の恣意的な変更

結果として行われていることは、米国の住宅産業では、民事上の欺罔、背任、横領、詐取ということになることが、わが国では、工事請負契約書に添付されている設計圖書が工事用の設計圖書ではなく、しかも工事請負契約書に工事見積書(内訳明細書)は含まれないという工事代金の内訳を契約上問題にしないという驚くべきことが決められています。そして、特記仕様書には、「工事監理者の承認」という言い訳規定が置かれています。すべて工事業者が損を出さないために、工事代金の変更をして、請負契約を変更することは当然のこととして行われてきました。わが国での建設工事は営業の段階から、坪当たり単価といわれる業界での工事相場で請負工事が始まり、請負工事総額は設計圖書ができていなくても決められるというおかしなことが行われてきました。請負工事をすれば建設業者は期待通りの利益を上げて当然という業界常識があり、損は絶対に出さず、材料と工事を「同等品」として費用がかからなくし、「下請けたたき」をすれば利益は確実に出せるという常識がこの業界にはあります。

不等価交換販売と不等価交換金融を正当化する仕組み

ハウスメーカーのようにブランドを売り物にする業者は、最初から直接工事費の2.5倍もの工事請け負う契約を締結し暴利をむさぼる仕組み、をつくってきています。その暴利をむさぼってもばれないように「材工一式」単価といって、そこには材料と労務以外の費用もかかった費用は全部まぎれこませ、「経費率」という係数で工事総額を引き上げられる欺罔の仕組みを入れ込んでいるのです。それを国土交通省住宅局は建設業は、工事業(製造業)ではなく、流通サービス業であるから、「流通サービスに要した費用は販売代金で回収してもよい」と業界を指導してきました。業者が適正な業務を行うために設計と工事監理に関しては建築士法、工事の請負と工事施工に関しては建設業法で業務の内容を明確にし、行政によって建築士法及び建設業法に照らした業務をすることが定められています。この根本が憲法で定められています。憲法第14条では不等価交換販売や不等価交換金融を禁止しています。しかし国土交通省は「差別化」政策を建設サービス業は、「差別化」という欺罔のサービスを行っても、住宅サービス業の業務として正当化であると政府は認めています。

無知であれば犯罪責任を問えないのか

石原知事は100条委員会で、「忘れたといっているじゃないか」と開き直りました。それと同じことが行政法違反で日常茶飯事のことが行われています。住宅産業関係者は、わが国は法治国で、建築士法、建設業法、建築基準法に違反した業務を犯してはいけないことは総論として、「日本は法治国である」から理解をしている積りになっています。しかし、これらの行政法についてはあることを知っていても読んだことも学んだこともない人が圧倒的多数である。これらの人たちは石原知事と同じ心境で、行政法にしていけない規定があることを、知らない、聞いてない、説明を受けていない、部下に読むように言っておいた。だから自分には責任はないと開き直り、それで責任回避ができると考えているようです。無能であるということは自分の恥を感じなくて済むという痴呆の状態をいうのだと思います。

その上これらの行政法で国家が監督している内容は、憲法第14条で定めている不等価交換販売と不等価交換金融の業務を禁止ししている。等価交換半日と等価交換金融を確実に行うための設計業務、工事費見積もり業務、設計圖書通りの工事の施工業務が確実に行われることを国家が行政法により業者を監督しています。しかし、行政機関が行政法違反を行うよう違法な行政指導をしています。行政が法治国の土台を破壊しています。しかし、その事実を行政関係者も産業界も認識するためには、その行うべき業務基準を具体的に示すことを置いていません。その住宅産業界が行うべき業務が、設計、施工、販売取引業務であり、その業務の具体的内容が(1)設計圖書の作成、(2)工事費見積もり(3)、現場における工事内容です。この3つの内容を具体的に定めているのが工事用の設計圖書です。わが国ではその設計図書を確認申請に添付する設計図書を使い、以降「材工一式」の略算単価を使い、建設現場で損をしない工事内容変更を容認する工事監理と契約書添付設計図書を実施後の設計図書への差し替えで欺罔する詐欺、横領、背任が行われているのです。。

(NPO法人住宅生産性研究会 理事長 戸谷 英世)



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